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往復切符
「往復切符〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
往復切符の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死までを語る」より 著者:直木三十五
集しているのである。私は、女房に黙って、家を出た。懐中に、十二三銭もあったから、
往復切符を買おうか、片道にしようか、この一銭の差で、可成り考えて (一銭損でも、....
「破片」より 著者:寺田寅彦
も騒がしくなるはずである。 十一 毎週一回|新宿駅で東北沢行きの
往復切符を買う。すると、改札口で切符切りの駅員がきっと特別念入りにその切符を検査....
「沼のほとり」より 著者:豊島与志雄
置きざりにされた人々の中に交って、ぼんやり佇んでいました。慌しく出て来たために、
往復切符の手配は出来ていませんでしたし、今や、帰りの切符は買えず、途方にくれまし....
「青玉の十字架」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
洋傘を持っていて、しかもそれをしょっちゅう床に倒していた。彼は、自分の持っている
往復切符のどちらが往きのか復りのかさえもわからないらしかった。彼は車内の誰れ彼れ....
「流言蜚語」より 著者:中谷宇吉郎
溜《たま》っているからと言って、切符を売ってくれなかったということであった。私は
往復切符をもっていたので、一人で先きに立って来てみたら、青森では一人の積み残しも....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
面の得意先へ届け、帰りに原料の紙を運んでくる。私は早く起きて、朝七時までに割引の
往復切符を買って、段ボールの大きな荷物を背負い電車に乗る。しまいには荷物が大きい....