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「征する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

征するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
将軍」より 著者:芥川竜之介
手が気のつかないように、そっとポケットへ手巾《ハンカチ》をおさめた。それは彼が出征する時、馴染《なじみ》の芸者に貰って来た、縁《ふち》に繍《ぬい》のある手巾《ハ....
自叙伝」より 著者:大杉栄
えった様子を見て、痛快でもあり、また可笑しくて堪らなかった。 父が日清戦争で出征するとすぐ、竹町とは反対の方の片田町の隣りの、西ヶ輪という町に引越した。斎藤と....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
等までが召集されることになって、高須大佐のもとに後備歩兵聨隊が組織され、それが出征する時、待ちかまえとった大石軍曹も、ようよう附いてくことが出来る様になったんで....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
とに決めた。 書き出してみると、宇宙はなるほど宏大であって、実はもっと先まで遠征するつもりでいたところ、ようやく月世界の手前までしか行けなかったのは笑止である....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
ので、それを動かしているのが、この赤色金属藻のミミ族さ。とにかく彼らは、地球へ遠征するのだから、地球人類と会見するときもあろうと予期し、そのとき地球人類と同じよ....
大空魔艦」より 著者:海野十三
る隊員もあった。 隊長大月大佐は、丁坊の進言によって、空魔艦の根拠地へむけて遠征する計画をたてはじめた。 幸いに、食料は三十日間だけあり、武器も弾丸の数にし....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
で大尉が無事に生きている証拠は挙がったが、他に転任するともいい、あるいは戦地に出征するともいい、その噂がまちまちであった。佐山君の支店ではこれまで商売上のことで....
人造物語」より 著者:海野十三
* * 戦争なども、生きた兵士を使うことが止められて、人造人間がドシドシ出征することになるであろう。 人造人間は、電波で完全に操縦が出来るようになろう。....
鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
これもある会社に勤めていたのですが、一年志願兵の少尉である関係上、今度の戦争に出征することになったのですから、帰京の後は元の会社へ再勤することは勿論で、現に先月....
火薬庫」より 著者:岡本綺堂
で大尉が無事に生きている証拠は挙がったが、他に転任するともいい、あるいは戦地に出征するともいい、その噂がまちまちであった。佐山君の支店ではこれまで商売上のことで....
一老人」より 著者:犬田卯
一 「諸君! 我輩は……」 突然、悲憤の叫びを上げたのである。 ちょうど甥が出征するという日で、朝から近所の人達が集まり、私もそのささやかな酒宴の席に連ってい....
武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
ろの日記・記録・古文書等にはなはだ多く散見するところなり。征夷大将軍はもと東夷を征する三軍に将たるものの称なり。しかしてかえってみずから東夷の称を受く。すこぶる....
押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
て何等の重大な意味をもたなくなつた。 翌る年の夏、地元の部隊に入隊してやがて出征するときには、もう初世のことなど佐太郎は思い出してもみなかつた。いや、それは正....
魔性の女」より 著者:大倉燁子
もとで――、会社の人よりも奥様に感付かれたらどうするのよ」 「燈台もと暗しさ。遠征すると反ってばれる。これなら、奥様だって、仏様だって御存じあるまいさ」 構え....
恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
方不明と云っても、彼女の場合にはいろいろなことが想像されるのだった。 一雄が出征する直前に、両親や親戚の反対を押し切って娶ったこの夫人は、その当時売り出しの映....