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径庭
「径庭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
径庭の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
一局議院を主張したる論派と、英国風の制限選挙二局議院を主張したる論派とははなはだ
径庭あり。吾輩が当時の論派を一括して民権論派となし、むしろこの時代を称して民権論....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、いと平凡に世を過したアレキサンドリヤの貧しい一靴工に比べて、天の照覧その功徳に
径庭《けいてい》少しもなしと判ぜられた。して見ると、この靴工が毎朝隣人や貧者のた....
「偶感一語」より 著者:宮本百合子
次第に深大なものになりつつある愛は、それによってどんな影響を受けるか。 どんな
径庭によって、どんな進展をするか? 勿論、考えようによっては、これ等のことは事実....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
知るであろう。現在としては既成宗教のドグマと、われ等の教義との間に、いかに多大の
径庭があるかを明かにしたのを以て満足するとしょう。 諸子はわれ等の主張が、既成....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
冊を止むるのみ、もとより数十年前の旧著なれども、我らの観る処今日においても甚しき
径庭なく、小売店経営の参考には最も適切なりと信ずるとともに、鶏肋自ら棄てがたきも....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
々はユゴーに詩があることさえろくに知らない。この一例は芸術の範疇によつて国際性に
径庭のある事実を端的に物語つているが、同時にまた、価値の高いものでさえあれば国際....
「映画の普及力とは」より 著者:伊丹万作
面の大きさや鮮明度など我々の観賞欲を満足せしめる諸条件において館と家庭では著しい
径庭があることが予想される。だから映画館の経営者は決してびくびくすることなく安心....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
広闊ではなく、またその花蓋片もナンバンカンゾウのように幅闊からずで、それとは自ら
径庭があり、かつまたナンバンカンゾウの葉はその葉の下部が多少冬月に生き残って緑色....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
の間に、芸術的気禀の根本的相違を認め、また生の根をつかむ能力の比較にならぬほどな
径庭を許すならば、以上のことは何らの考証なくしても是認せられるだろう。 では何....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
る場合に、その作者の頭脳の働くことは材料一切を頭の中からしぼり出した場合と決して
径庭はないのであります。ただ異なるところは感興を土台にしてできた句は、まず感興が....