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径路
「径路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
径路の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
ないし大阪のごとくになるということは、必ずしもこれらの都市が踏んだと同一な発達の
径路によるということではない。否むしろ先達《せんだつ》たる大都市が十年にして達し....
「一つの世界」より 著者:伊丹万作
爆弾でも無効になるではないか。都市を守る飛行機が一機でもあるなら、なぜそれを侵入
径路へふり向けないのだろう。どうもわからぬことが歯がゆい。 ぼくは近ごろ世界の....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
がしている。こういう時には必ず他の強い勢力を感じやすい。おとよの念力が極々細微な
径路を伝わって省作を動かすに至った事は理屈に合っている。 「おとよさんは、わたし....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
跡を一心に調べていた喬介は、やがて私と司法主任に向って、 「じゃあ、犯行の大体の
径路を、僕の想像に従って、話して見よう。――先ず、撥形鶴嘴を持った犯人は、あの貨....
「寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
しはじめた。 美木も私も、すっかりとりのぼせてしまって、前に述べたような発見の
径路や、この家の家族についての説明を、横から口を出したり後戻りしたりしながら、喋....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
これを笑う。笑わざればもって道となすに足らず。」と。「道」は文字どおりの意味は「
径路」である。それは the Way(行路)、the Absolute(絶対)、....
「河明り」より 著者:岡本かの子
訊ねて見なければ承知出来なかった。 「そういうことなら、なぜ娘さんにその気持ちの
径路を早く行って聞かさないで、こんな処で私一人に今更打ち明けるのですか」 「はは....
「獄中記」より 著者:大杉栄
知るために、生物学の大体に通じたい。次に、人間が人間としての社会生活を営んで来た
径路を知るために、人類学ことに比較人類学に進みたい。そして後に、この二つの科学の....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
、社会革命の一戦士になる。というほどのはっきりしたものではなくても、とにかくこの
径路をその少年の生活の中に暗示したい。少なくとも、自分の幼少年時代のいっさいの腕....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
灯黄色に、広場の端へ駈込むと……石高路をがたがたしながら、板塀の小路、土塀の辻、
径路を縫うと見えて、寂しい処幾曲り。やがて二階屋が建続き、町幅が糸のよう、月の光....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
がましい申分かは存じませぬが、その点の御理解が充分でないと、地上に人類の発生した
径路がよくお判りにならぬと存じます。稀薄で、清浄で、殆んど有るか無きかの、光の凝....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
て案の状、投げた骰子に目が出たので、次第に、胎龍は、一昨日僕が話した夢判断通りの
径路を辿って、一路衰滅の道へ堕ちて行ったのだ。――つまり厨川君は、犯罪としては実....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
。それは明治三十九年の二月であったように記憶している。 二銭団洲とおなじような
径路と運命との持主に、市川|紅車という俳優があった。これもむかしは姫松といって、....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
た。「出雲なる神や結びし淡島屋、伊勢八幡の恵み受けけり」という自祝の狂歌は縁組の
径路を証明しておる。(伊勢八幡というは伊藤八兵衛の通り名を伊勢八と称したからであ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
る国防の確立が自然に将来戦争に対する準備となるのである。 ソ連が東亜連盟を侵す
径路は三つある。第一は満州国であり、第二は外蒙方面より蒙疆地方への侵入、第三は新....