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「待ちに待った〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

待ちに待ったの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ばした上、別人のように窶《やつ》れている。が、彼女を見ている瞳《ひとみ》は確かに待ちに待った瞳だった。 「あなた!」 常子はこう叫びながら、夫の胸へ縋《すが》....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
げれば扉は開く筈だった。 あとは機会を待つだけのことだったが、いよいよ今夜は、待ちに待ったその夜だった。今夜からこの黄風島の夏祭りが始まるのだった。北国にも夏....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
た。 艦数に於ては劣っているが、永年全世界の驚異の的である此の「怪物艦隊」は、待ちに待ったる決戦の日を迎え、艦も砲も飛行機も兵員もはちきれるような、元気一杯に....
赤外線男」より 著者:海野十三
身なりの婦人で、引取人の無いのは不思議|千万だと署員が噂さし合っているところへ、待ちに待った引取人が現れた。それは轢死後、丁度十四時間ほど経った其の日の真夜中だ....
三人の双生児」より 著者:海野十三
った。それを耳にするにつけ、妾はたまらなく不愉快になっていった。 ところで妾の待ちに待ったる貞雄が、約束した五ヶ月目にはとうとう姿を見せず、遂に七ヶ月目となっ....
海底大陸」より 著者:海野十三
ームズ河を、クイーン・メリー号がのぼりはじめたというラジオのアナウンスがあると、待ちに待った人々は、わっとよろこびの声をあげた。そして一せいに眼をかがやかせて、....
火星探険」より 著者:海野十三
「こうなったら心臓だ、さあ、早く修理道具を集めて車にのっけてしまおう」 遂に待ちに待った小屋の扉が左右にひらかれた。前に集まっていた二十何人の友だちは一せい....
怪塔王」より 著者:海野十三
ました。さあ、手柄をあらわすのは、どの偵察機でありましょうか。 午後四時十分!待ちに待った「怪塔が見えた!」の電文が一機から発せられました。それっというので、....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
で、自動車の方へ躍り出てみますと、車上からは黒い鞄をもった紳士が降りてきました。待ちに待った小田原病院のお医者さんが到着したのです。 「なァーンだ」 警官は力....
太平洋雷撃戦隊」より 著者:海野十三
が、それを報告するに先立て、本艦の現在の位置について述べる」 乗組員は、いまや待ちに待った本艦の位置が判るんだと知って、思わず唾をゴクリとのみこんだのです。 ....
」より 著者:海野十三
、北鳴四郎はそれを利用することなくして、来る日来る日を空しく送った。それは、折角待ちに待った雷雲が一向に甲州山脈の方からやってこないためだった。 その間に、松....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
に、そう厳重にしてあるのだろうかと怪しみながら、二重三重の包紙をやぶって、やっと待ちに待った品物が、杉田二等水兵の眼の前に出てきた。それを見た時、彼は驚きのあま....
空襲警報」より 著者:海野十三
塗られた怪影があらわれたのだった。――兵はブルンと慄えた。恐ろしいからではない。待ちに待った敵機をついにとらえたからだ。なんとも奇怪なS国超重爆撃機の形! ド....
軍用鼠」より 著者:海野十三
か今かと窓の傍に待ちうけた。 その日の暮れ方、税関の門がもう閉まろうという前、待ちに待ったレッド老人の声がやっと門の方から聞えた。 「旦那、すみません。きょう....
暗号数字」より 著者:海野十三
見出した。劇場が切符をうりだしたのを見ると、帆村はまっさきに館内へ入った。そして待ちに待った第五番目のノートは、うまくとれた。それは別掲のようなものであった。(....