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待てど暮らせど
「待てど暮らせど〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
待てど暮らせどの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
町にかくれておって、このおかしな橙を受け取ってくださるとのお約束のその頼み手が、
待てど暮らせどいまだに姿を見ませんので、じつは、ご覧のとおり、先ほどからぼんやり....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
でもないこと、ふきそうじから食事万端、なにくれとなくやるのがしきたりであるのに、
待てど暮らせどいっこうに姿を見せないので、いぶかりながらひとり住まいのそのお組小....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かと待ち受けていましたが、どういうわけか、今夜に限って地蔵さまは身動きもしない。
待てど暮らせど、いっこうに踊り出さないのです」 「不思議ですね」 「不思議です。....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
くらと陣取りながら今か今かと待っていたのに、どうしたことか宿改めの係り役人達は、
待てど暮らせどそれらしい者の姿すらも見せないのです。しかし、その夜ばかりではなく....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
が廻わらず、帳場でも間違えれば出し物も後《おく》れる。酒を命じ肉を命じて、文三が
待てど暮らせど持て来ない、催促をしても持て来ない、また催促をしてもまた持て来ない....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
如くに頃あいの漬き加減。さて食事をおえてこれで勘定をと十円紙幣一枚を投げ出すに、
待てど暮らせど釣銭を持って来ず、如何な八百善でも浸しものに鉢植えの漬茄子で十円は....
「屋根裏の犯人」より 著者:坂口安吾
布のヒモをほどいて、定めのお初穂百二十文敬々しく差上げて立ち帰りました。ところが
待てど暮らせど失せ物は現れません。七日はおろか、ついに一周忌がくるというのに、現....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
あんまりでございます」 「そう怨むのはもっともだが、いよいよ阿波への帰国も近く、
待てど暮らせどそなたからの返事はなし。ここで見かけたを倖いに、是が非でもあの話を....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ってみせたが、門を閉めてスウとどこかへ消えてしまうと、半|刻、一刻、二刻あまり、
待てど暮らせどそれッきり出てこない。 いくら待っても出てこない筈。旅川周馬は荒....