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待望
「待望〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
待望の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
忘れて、渋谷式の受影機の前に並び、この前代未聞の見世物にながめいった。まもなく、
待望の火星人が姿を現わすことだろう。 だが意外なことが、次の瞬間に起った。映写....
「生きている腸」より 著者:海野十三
いか。いやなら、早く俺のいうことをきけ」 などと恐喝、ここに一年ぶりに、やっと
待望久しかりし生きている腸《はらわた》を手にいれたのであった。 彼はなぜ、その....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
。 「どうしました、ワーナー博士」 ホーテンスが声をかけた。 「おお、今しがた
待望の海底地震があったよ、その波形を初めて正確に見ることが出来た」博士はここでち....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
べき者ではない、是は文字通り永遠に継続くべき者である、而して信者は忍んで其建設を
待望む者である。 同三章五節、六節に於てルカは預言者イザヤの言を引いて曰うて居....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
っちにもこっちにも桃色のネオン・サインがだんだん浮きあがって来た。そしてその間を
待望の夜の闇が、静かに薄墨色の翼を拡げていった。夜だ、夜だ。遂にまた夜のT市が巡....
「地球盗難」より 著者:海野十三
った。 すると怪物の一団は、ゲラゲラゲラと笑いだしたように思った。そしてやがて
待望の返事を大隅に与えたのだった。 “君に云っても分らないと思う。われ等はウラゴ....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
ったが、心臓を抜かれた安東仁雄が、心臓を抜かれたことによって一躍有名となりそして
待望の恋まで得てしまった今日、安東は十分満足し切っているであろうから、従って彼の....
「超人間X号」より 著者:海野十三
上に落ちよ」 博士のとなえることばが、呪文《じゅもん》のようにひびく。 もし
待望の三千万ボルトを越える超高圧の空中電気がこの塔に落ちたら、この研究所の大広間....
「地球要塞」より 著者:海野十三
ラットホームへつくことであろう。 空気窓が、ぱかッと音がして開いた。とたんに、
待望久しかった新鮮の空気が、どっとはいって来て、下顎《したあご》から顔面をなでて....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
けながら、ごくりと生唾をのみこんだ。 5 それから一時間ばかりして、
待望の蟒の燻製が、金博士の地下邸へ届けられた。 秘書が、そのことを博士に知らせ....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
けるものがあることが判りました。とは云うものの未だに火星からも、 「オイ地球君!
待望の電波を有難う!」 などと云って来ないところを見ると、出奔した超短波の落ち....
「『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
はその後、三夜連続のラジオドラマとして放送され、更に好評を博した。それでいよいよ
待望の科学小説時代が来たらしいと思ったわけであったが、途端に日中戦争が始まり、出....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
れいに抜けっちまア……」 だが、抜けるどころか、一年ならずして親父には死なれ、
待望の米価は、ことに浜口緊縮内閣の出現によって一俵七円に下り、繭のごときは一貫二....
「瘤」より 著者:犬田卯
だ、しからばそれをどうしようという勇気がないだけなんだ。意気地がないだけなんだ。
待望の予算会議がやって来た。それは霙の降るいやに寒い日で、田辺定雄は外套の襟をふ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
て、一生私の義務を果しかねると考えられ、誠に申訳のない次第である。有志の御研究を
待望する。 支那事変勃発当時、作戦部長の重職にあった私は、到底その重責に堪えず....