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「待避〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

待避の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三十年後の東京」より 著者:海野十三
かったですね。しかし、そんならなぜ、あのようにたくさんの原子弾の警戒塔や警報所や待避壕なんかが、今もならんでいるのですか」 正吉には、そのわけが分らなかった。....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
」 「馬鹿!」 大江山捜査課長はカンカンに怒って、四十|哩で自動車を飛ばして、待避線に収容された死人電車にとびこんでいった。 「課長、こっちに殺されています」....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
非常に期待するようになったのは、この日からだといっていい。 高射砲が鳴りだし、待避の鐘が世田谷警察署の望楼から鳴りだした。英などがまだぐずぐずしているのを叱り....
死のなかの風景」より 著者:原民喜
しみと憐憫《れんびん》が湧《わ》いてくるようなのだった。道路の方では半鐘が鳴り「待避」と叫んでいる声がした。線路の方には朧《おぼろ》な闇のなかを赤いシグナルをつ....
壊滅の序曲」より 著者:原民喜
だろうか、――清二はすぐにそんなことを考えるのであった。と、表の方で半鐘が鳴り「待避」と叫ぶ声がきこえた。四人はあたふたと庭の壕《ごう》へ身を潜めた。密雲の空は....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
かったですね。しかし、そんならなぜ、あのようにたくさんの原子弾の警戒塔や警報所や待避壕《たいひごう》なんかが、今もならんでいるのですか」 正吉には、そのわけが....
超人間X号」より 著者:海野十三
あらたな武器を持って、第三次の攻撃が始まらないともかぎらないのだ。 「よし、全員待避《ぜんいんたいひ》!」 博士は一同をひきつれて、エレベーターへ乗りこんだ。....
地球要塞」より 著者:海野十三
の国のものぞ。 その詮議《せんぎ》はあとまわしだ。今は、なには兎《と》もあれ、待避《たいひ》しなければならない。私は、椅子から腰をあげた。 「姫、籐椅子《とう....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
な色しとるな。殿様蛙の背中みたいじゃ。やれまあ、気持のわるい」 「これこれ、早く待避せんかちゅうのに。あれが地面にあたって大爆発すると、村の家が皆ふっ飛んでしま....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ぺ姿でテコテコと出かけ、時間も考えたつもりでしたが、結局二時から三時すぎまで前で待避して、それで帰らなくてはなりませんでした。豊島は第一区なのね、これから防空演....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。 空襲と云えば、国男さんが建築家である功徳が一つあらわれました。かなり本式の待避壕が(ここで一時間半八百や魚や米炊きさわぎ)出来かかって居ります。間に合えば....
白痴」より 著者:坂口安吾
の如くに逃げこんできて豚小屋の蔭に息をひそめているのであった。いわば此処は彼女の待避所で、そういう時には大概隣家でオサヨさんオサヨさんとよぶ婆さんの鳥類的な叫び....
臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
取れないはずだ。でないとすれば、何かの理由で支線へはいって、後から来る普通列車を待避しつつあるのだろうか? もしくは、あったのだろうか? とにかく駅長は、セント....
退歩主義者」より 著者:坂口安吾
ギュー/\押してつめこんだ。そこへ箸を突っ立てゝオシンコの皿を片手に部屋の片隅へ待避した。 「五分おそく怒ったって、おんなじ理屈じゃないか。辛抱しなよ。食慾ッて....
母親に憑る霊」より 著者:田中貢太郎
と云って、話しだした。それによると、二月二十五日の朝、田中支隊を乗せた汽車が待避線に着くと、香田小隊が将校斥候になって出発したが、その夜九時頃になって、その....