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律儀者
「律儀者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
律儀者の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
。寸分《すんぶん》ちがわぬ愛の手紙を。
五唱 嘘つきと言われるほどの
律儀者《りちぎもの》
まちを歩けば、あれ嘘つきが来た。夕焼あかき雁の腹雲、両....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
ったが、柳吉は素知らぬ顔で、ちょいちょい横眼《よこめ》を使うだけであった。それが
律儀者《りちぎもの》めいた。柳吉はいささか吃《ども》りで、物をいうとき上を向いて....
「わが町」より 著者:織田作之助
内で新太郎ただひとりであった。なお、銭湯の帰り、うどん屋でラムネ一杯のまず、存外
律儀者であった。 マラソン競争のあった翌日、他吉はれいの上着のポケットに、季節....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
のを知らず、さりとてけちで世間の附き合いの義理を欠くというわけではなく職人仲間に
律儀者の評判を取り、しかも神仏の信心深く、ひとつとして悪事なく、人生四十年を過し....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
威は有っても遂に是非なく、たたき切ろうにも力及ばず、公方は囚われ、管領は御自害、
律儀者の損得かまわずは、世を思切って、僧になって了休となるような始末、彼などは全....
「作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
、確かに良心に相違ない、持つ男を論じなくてはならんのじゃ。わしはその狂人のような
律儀者を今朝向うの野菜畑で発見した。そして一語一什の物語りを聴いたのじゃ」 「故....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
遊びぐらいしたかも知れませんが、ほかの白鼠なみのことは爪の垢ほどもしたことのない
律儀者でございます。細々と行商して貧乏ぐらしをしているときいて、旦那は後悔なさっ....
「魔像」より 著者:林不忘
奉行様のまえへ出たのみか、これから膝ぐみで話をしようというのだから、可哀そうに、
律儀者《りちぎもの》の音松は、スッカリ興奮して、全身に汗を掻くばかり、やたらに額....