後から後から[語句情報] »
後から後から
「後から後から〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後から後からの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
は十分に覚悟しています……」
そういいだしてみると、今度は言っておきたいことが
後から後からと無限にあるように感じられた。どこまで行っても果てしがあろうとは思わ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
は一つ一つに音色も音階も違うのだから、距離の近い点や同じ建物の中で聴いていると、
後から後からと引き続いて起る音に干渉し合って、終いには、不愉快な噪音としか感ぜら....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
ら焼け跡へと出たり入ったりしていた。小僮が各自に焼残りの商品を持てるだけ抱えては
後から後からと出て来た。 焼残りの書籍や文房具や洋物雑貨が塵溜のようにゴッタに....
「転機」より 著者:伊藤野枝
では一時にいいたいことがいっぱいになった。いろいろTのいったことに対しての理屈が
後から後からと湧き上がってきた。Tはなお続けていった。 「お前はまださっきのMさ....
「死者の書」より 著者:折口信夫
せられたが、おなじ山河一帯の内にあった。其で凡、都遷しのなかった形になったので、
後から後から地割りが出来て、相応な都城の姿は備えて行った。其数朝の間に、旧族の屋....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
なかったそうで、いざ戦闘となれば、何れの土地に居られましても、附近の武人どもが、
後から後から馳せ参じて忽ち大軍になったと申します。『わざわざ遠方からあまたの軍兵....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
のであったが、私の見たのはそれ以外に何か暗示を与えられたように感じたのであった。
後から後からといろいろな写真を見ていると、大方は印象を残さずに忘れてしまうのであ....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
続はしているが初めから全体になっているのではない。きれぎれに頭に浮んで来る感じを
後から後からときれぎれに歌ったって何も差支えがないじゃないか。一つに纏める必要が....
「画道と女性」より 著者:上村松園
せてくれないのかしら、と思って見たりもするが、まあ強いて言えば、目まぐるしいほど
後から後から移り変って行く流行の激変に、理想的な纒まりがないとでもいうような不満....
「幽霊」より 著者:小野佐世男
くる。――腹に乗り上ってきた……。頭のずいからでも流れ出るのであろうか、水の雫は
後から後からたらたらと、顔中に流れ、口にあふれる。歯ぐきから吹きだした血は、顎か....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
ないものなら文学や宗教でどうして満足出来る乎。そんな疑問が推究すれば推究するほど
後から後から後からと生じて終には文学その物の価値までが危なっかしくなり、ツルゲー....
「審判」より 著者:カフカフランツ
肝心でもあった。とうとう、この老人を疲れさせてやろう、ということに話がきまった。
後から後から弁護士を繰出し、階段を登ってゆき、できるだけの、もちろん消極的抵抗を....
「消えた美しい不思議なにじ」より 著者:小川未明
のお祭りがあって、そのたびに花火の音が、あちらでも、こちらでもしています。また、
後から後からと人間の家では子供が産まれています。この分でゆきましたら、下界はやが....
「白い影」より 著者:小川未明
い影が線路の上を歩いていたのは、それを注意するためだった。」と、いうような説が、
後から後からつづいて起こったのであります。 町の新聞は、また白い影を科学的に批....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
学校に、空中共産国家、物理化学的の発明ばかりでなく、心理的また精神的の発明までが
後から後から頭の中に湧いてくる。 鼻垂先生と天狗先生は賀川市長を市長室に訪問し....