後がない[語句情報] » 後がない

「後がない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後がないの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
下女が? 蔦屋《つたや》の?」 念を押したような、後《あと》が聞きたいような、後がないのを確かめたいような様子である。 「うん」と宗近君は云った。 「蔦屋の下....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
拍子の時もある。人生は七ころび八起きのものだが、犯罪は見ッかると一ペンコッキリで後がないから、神仏とか因縁なぞを考えるのさ」 海舟は左手の指をチョイときって、....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
頂を照らしつける。 「また爆弾、戦闘機、向こうの岩陰まで走れ」 「薬瓶を割るな、後がないぞ」 退避したり、走ったり、疲れて木陰に休んだり、時計を見てこうしては....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
こんな魚は手に入れたことがあるまい、遠来の珍客に出さねばならぬ、しかし、出したら後がない、私も食えぬ幼児に久しぶりに魚を食わせようと思っていたのに、子供の喜ぶ声....