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「後す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
れん》を妾《めかけ》にしたと云っても、帝国軍人の片破《かたわ》れたるものが、戦争後すぐに敵国人を内地へつれこもうと云うんだから、人知れない苦労が多かったろう。―....
或る女」より 著者:有島武郎
たので、それをしおに親佐は子供を連れて仙台を切り上げる事になった。 木村はその後すぐ早月|母子《おやこ》を追って東京に出て来た。そして毎日入りびたるように早月....
星座」より 著者:有島武郎
わない。埒に手をかけて揺ぶってやるくらいの事はしても、そしてこの女がぎょっとして後すざりをするくらいなことになっても、薬にはなるとも毒にはなるまい。渡瀬は片眼を....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
は頻々《ひんぴん》と椿事《ちんじ》を起して世界の人々を戦慄せしめた怪事件も、その後すっかり跡を絶った。 こうして、ゼムリヤ号の山頂座礁事件から始まった一連の恐....
自叙伝」より 著者:大杉栄
これからはあらかじめそう言うようにと注意はしたが、決して叱ることはなかった。その後すぐこの本屋は上町に店を持って、やはり万松堂と言っていた。そして僕は、それから....
河明り」より 著者:岡本かの子
。 私は娘の顔を見た。娘は「どうぞ」と会釈した。そこで私は男に連立って出た。雨後すぐに真白に冴えて、夕陽に瑩光を放っている椰子林の砂浜に出た。 スコールは右....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
。わたしは明治五年の生まれで、十七、八歳すなわち明治二十一、二年頃から、三十歳前後すなわち明治三十四、五年頃までが、最も多くの書を読んだ時代であったが、その頃に....
獄中記」より 著者:大杉栄
のように聞えるが、実際またこの予定通りにやり果して大威張りで出て来たのだが、その後すっかり怠けかつこの監獄学校へも行かなくなったので、今ではまるで何もかも片なし....
火星兵団」より 著者:海野十三
わかるまい」 蟻田博士の手当がうまくいったのか、病気の火星人は、その後すやすやと眠り出した。 もう一人の仲間の火星人も、気づかれがしたものか、その....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ちゃない。あいつ、麟を改めて鱗とすればいい、青大将め。――聞けばそいつが(次第前後す、段々解る)その三崎町のお伽堂とかで蟠を巻いて黒い舌をべらべらとやるのかい。....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
に浮世の罪穢に汚されていない小供は例外なしに皆そうで、その為めこの娘なども、帰幽後すぐに俺の手で世話することになったのじゃ。しかるに困ったことにこの娘の両親は、....
村芝居」より 著者:井上紅梅
、みんなはすぐに賛成して、勇ましく立上がり、三四人は船尾へ行って棹を抜き、幾丈か後すざりして船を廻し、ふけおやまを罵りながら、松林に向って進んだ。 月はまだ残....
荘子」より 著者:岡本かの子
龍一派の詭弁派の擡頭があった。また別に老子の系統をひく列子があった。年代は多少前後するが大体この期間を中心におよそ人間が思いつくありとあらゆる人生に対する考えが....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
。 第六に、怪声とかの女子の談話とは、決して同時に発することあたわず、必ず相前後すという。これまた、怪声の原因、かの女子にある一証というべし。 第七に、かの....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
五、六度なるを覚ゆ。 二十四日、晴れ。午前十時、船トロンヘイム港に入る。その前後すべて群巒列島の間を縫いて航行す。両岸の風光は、わが内海の勝も三舎を避くるほど....