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後の朝
「後の朝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後の朝の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一九三七年十二月二十七日の警保局図書課のジャーナリストとの懇」より 著者:宮本百合子
いるのである。 我々に加えられた執筆禁止の反響は、急速且つ深大であった。三四日
後の朝日に谷川徹三氏の書いた年頭神宮詣りの記事は一般にその膝のバネのもろさで感銘....
「石ころ路」より 著者:田畑修一郎
話していたのだが、「タイメイ」さんはその話を聞くとすぐに承知してくれた。 二日
後の朝 僕はきゅうにうって変った背広服に色変りのズボン姿の「タイメイ」さん(その....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
とても生きていられないというギリギリのところへいきなりおしつめてしまった。 最
後の朝、満寿子さんが山チイを呼んで、もしあたしが死んだら、あたしがこんな死にかた....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
だらけになってがッかりと憊《つか》れて帰って来る。 こんなことが五日程つづいた
後の朝、何時になく大元気大満悦の体で帰って来て、 「福介や、とうとう鬼唐人《きと....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ランドの公爵、モンド氏の古き館《シャトオ》に捕虜となったコン吉ならびにタヌのその
後の朝夕は、直接の肉体的被害はすくなかったが、見る事聞くこととかく頓珍漢《とんち....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
の死を、現実に受け取ることは、なかなかできなかった。いまにも、あの元気な顔で、最
後の朝、出がけに言ったように、安房屋の煮豆でも提げて、ぶらぶら帰宅《かえ》って来....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
浮べる如きなつかしき白峰の一部を写したことがあった。 翌年の三月某日、これも雨
後の朝、鎌倉にゆく途中、六郷鉄橋の辺から、再び玲瓏たる姿に接した。描きたい、描き....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
その直前 昭和二十年八月九日の太陽が、いつものとおり平凡に金比羅山から顔を出し、美しい浦上は、その最
後の朝を迎えたのであった。川沿いの平地を埋める各種兵器工場の煙突は白煙を吐き、街....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
から須磨明石へかけて、市街の背光をなしている低山群も、山姿すべて鮮らかである。雨
後の朝陽が、市街の山の手から、一ノ谷、内裏跡、戦の浜などまで、手にとるように見せ....