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後半生
「後半生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後半生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
本多|忠刻《ただとき》と恋の勝利の歓楽に酔って、坂崎を憤死せしめた罪多き女、その
後半生は吉田通ればの俚謡《りよう》にうたわれて、淫蕩《いんとう》のかぎりを尽した....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
天下の大阪の城を傾けた淀君《よどぎみ》というものが、ここから擁し去られて、秀吉の
後半生の閨門を支配して、その子孫を血の悲劇で彩《いろど》らしめた。いったん浅井長....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
木が、寥寂たる夕暮れにその頂きを徒らに天へとどかせようとしているかのように、その
後半生を陰鬱のうちに送ることとなった。不思議な人生の力に駆られて互いに抱擁し合っ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ロヴォエルソフといったほうがわかるくらいでございますよ。なぜと申すに、わたくしは
後半生に至ってスロヴォエルスばかりで話をするようになったもんですからね。このスロ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
イュ・スュール・メールに居を定め、過去のために悲しい色に染められたおのれの心と、
後半生のために夢のごとくなった前半生とを感じながら、心楽しく、平和と安心と希望と....
「南島譚」より 著者:中島敦
ギラ・コシサンと其の妻のエビルとは二人とも、但しめいめい別々にではあるが、幸福な
後半生を送ったと、今に至る迄村人達は語り伝えている。 × ....
「鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
牲にして、行衛不明になるというような、男らしい行為を執ったのであろう。お篠は勿論
後半生を未亡人として送った。 そうしてお篠は、死ぬ迄、「いいえ、あの時、妾の名....
「地上」より 著者:島田清次郎
三つの春、俊太郎は死んだのであった。俊太郎の死後、お光は平一郎一人のために彼女の
後半生を捨てて、生活して来たのであった。ああ、その間の長い苦労よ。 このお光の....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、博愛事業にも関係しなかったことである。もちろん個人としての慈恵はした。 また
後半生には、科学上の学会にも出席しない。委員にもならない。これは一つは議論に加わ....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
ていた。久しぶりで彼は酔っぱらってさえいた。 彼の前半生は――といってももはや
後半生も残り少なになっているのであるが――かかることの絶えざる繰りかえしであった....
「源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
産である。帰京以後の彼は、大歌舞伎の舞台に殆ど何らの足跡を残していない。 彼が
後半生の不振に就ては、大阪落が第一の原因をなしていること前記の如くである。更に有....
「越年」より 著者:岡本かの子
の坪庭の山茶花の樹に雨が降りそそぐのをすかし見ながら、むかしの仇討ちをした人々の
後半生というものはどんなものだろうなぞと考えたりした。そして自分の詰らぬ仕返しな....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
といっても、それは『新古今』『拾遺愚草』の定家を立てるのである。そして定家は事実
後半生には殆ど歌は作っていないし、わずか作っている歌も、前半生の歌風から脱却する....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
、境遇を一変させようと云う心を起している。懶婦か悍婦かになろうとしている。お雪の
後半生をして懶婦たらしめず、悍婦たらしめず、真に幸福なる家庭の人たらしめるものは....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ographie, 1840. アントン・シンドラー――『ベートーヴェンの伝記』
後半生。(一八四〇年。仏訳一八六六年版、現在は絶版) 〔Anton Schind....