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後取り
「後取り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後取りの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
も奥の方を切り開いて、すっかり一流旅館の体裁を備えていた。よく方々案内してくれた
後取り子息が、とっくに死んでいたり、友達が騒いでいた娘もよそへ片づいて幾人かの母....
「父帰る」より 著者:小林多喜二
ついたりして、大きな声を出して笑った。 帰り際に、 「これで俺も安心した。俺の
後取りが出来たのだから、卑怯な真似までして此処を出たいなど考えなくてもよくなった....
「お久美さんと其の周囲」より 著者:宮本百合子
かするの、彼那家だのに。 「まあ、可哀そうに、 いくらあんな家だって貧亡ながら
後取りは入用《い》るわ。 「へえ。 私始めて聞いた。一体いつから出て居たの、其....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
れるばかりの気前のよさで、ほくほく紙幣を受け取るのであった。その端金があれば、午
後取りに来るはずの電燈代が払えるのにと思うと、新子は、 (妾がいるから、重松さん....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
総監に手紙を途って、実はあの連判状は自分の室の金庫内に保管してあるから、自分の死
後取り出してくれと申したのでございます。ジェルミノールさんの邸は直ちに警官で厳重....
「凍雲」より 著者:矢田津世子
ていたけれど、いつの頃からか左前になって、今では、昔からのだだっぴろい店構えを、
後取り息子の仙一がひとりで取りしきっている。先代の遺した産を、親父の仙太がけろり....
「樹氷」より 著者:三好十郎
を見てもすぐにおびえる風でね、ただもうお豊さんの娘のお仙ちゃんや、その弟で金吾の
後取りの金太郎、これはもう十四五になって金吾の内へ来たっきりになっていたが、この....