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「後川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後川の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
たき火」より 著者:国木田独歩
あたりの童《わらべ》の心、その淋《さび》しさ、うら悲しさは如何あるべき。 御最後川の岸辺に茂る葦《あし》の枯れて、吹く潮風に騒ぐ、その根かたには夜半《よわ》の....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
い春風が、楓の若葉をゆるがせて居ります。 一応しずまって食堂へ来て、その日の午後川崎から来た女の呉れたチューリップが紅と黄に美しく朝鮮の黒い壺にさされているの....
幻覚記」より 著者:豊島与志雄
一 筑後川右岸の、平坦な沃野である。消く水を湛えた川べりに、高い堤防があって、真直に続....
次郎物語」より 著者:下村湖人
おろし、二人の顔を食い入るように見つめていた。 三人が、この冬の真最中に、「筑後川上流探検」――彼らはそう呼んでいた――をはじめてから、すでに四日目である。探....
次郎物語」より 著者:下村湖人
学めいたことを考えていた。しばらくぶりで、彼は、彼が兄の恭一や大沢といっしょに筑後川の上流をさまよって以来、彼の心を支配しがちであった「無計画の計画」とか、「摂....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
後の日田という処は元来天領で、徳川様の直轄の御領分じゃ。何にせい筑紫次郎という筑後川の水上に在る山奥の町じゃけに、四方の山々から切出いて川へ流す材木というものは....
小林さんと私のツキアイ」より 著者:坂口安吾
を借り着していたのである。 大宮から食堂車がひらいたので、二人で飲みはじめ、越後川口へつくまで、朝の九時から午後二時半まで、飲みつづけたね。二人ともずいぶん酔....
」より 著者:佐藤垢石
しくあちこちと釣り歩いた。 最後に、魚野川が信濃川に合流する上手一里ばかりの越後川口町の勇山の簗場近くへ娘を連れて行った。この日は、一切娘の釣りに干渉するのを....
破れわらじ」より 著者:三好十郎
、又帰って来て丸市の親方からカス喰うのはやめにしろよ! 六平 そうだそうだ! 筑後川すじから佐賀へんにかけちゃ、舟幽霊じゃとか、人のシリコ玉あ抜く川太郎じゃとか....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、今にあり」 と、おなじ志の阿蘇一族をかたらって、阿蘇火山の噴煙をうしろに、筑後川をわたり、博浪一|撃の下にと、博多の北条探題邸の襲撃にむかった。 当年――....