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後悔し
「後悔し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後悔しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
いる、狡猾《こうかつ》らしい顔を見ると、太郎は、今さらのように、殺さなかったのを
後悔した。が、彼はおもむろに太刀の柄から手を離すと、彼自身をあわれむように苦笑を....
「春」より 著者:芥川竜之介
あるし。……」
広子はうっかりこう言った後《のち》、たちまち軽率《けいそつ》を
後悔した。けれども辰子はその時にはもう別人《べつじん》かと思うくらい、顔中に喜び....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ではあすこから出さしてもらいます。」
「ただわたしは前もって言うがね。出ていって
後悔しないように。」
「大丈夫《だいじょうぶ》です。僕は後悔などはしません。」
....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
た。今は喧嘩の相手が、そこをつけこんで打《ぶ》ったり蹴ったりする。そこであいつは
後悔した上にも
後悔しながら息をひきとってしまったのだ。」
山川技師は肩をゆすっ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
子になった。
「女でも男でも好いじゃありませんか。」
若者は余計なおしゃべりを
後悔しながら面倒臭そうにこう答を避けた。が、相手は腹を立てた気色《けしき》もなく....
「或る女」より 著者:有島武郎
いますが……」
固くなりながらいって、あゝまた見えすく事をいってしまったとすぐ
後悔した。事務長は葉子の言葉を追いかけるように、
「用はあとでいいます。まあおか....
「或る女」より 著者:有島武郎
して見せた。急いですわり直した居ずまいをすぐ意味もなくくずして、それをまた非常に
後悔したらしい顔つきを見せたりした。
「は?」
「あのわたしどものうわさをなさっ....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
押太《おしぶ》とく腹を据えた。彼れは自分の夢をまだ取消そうとはしなかった。彼れの
後悔しているものは博奕《ばくち》だけだった。来年からそれにさえ手を出さなければ、....
「星座」より 著者:有島武郎
いく……園は時間というものをこれほどまじまじと見つめたことはなかった。
心から
後悔して園は詩集を伏せてしまった。この学校に学ぶようになってからも、園には別れが....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
まだ剣もある。マントルも、――(一生懸命に)いや、空手でも助けて見せる。その時に
後悔しないようにしろ。(気違いのように酒場を飛び出してしまう。) 主人 困ったも....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
いなかった。僕はたびたび七十銭か八十銭の本を持ってきたのち、その本を買ったことを
後悔していた。それはもちろん本ばかりではなかった。僕はこの心もちの中に中産下層階....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ぎになっているからだ。その醜い姿をお前はいつしか発見して後悔せねばならなくなる。
後悔したお前はまたすごすごと私の所まで後戻りするより外に道がないのだ。 だから....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
交際上の隠れた一種の悲劇である。友人のほうでは決して友人に金を貸すものではないと
後悔しているのじゃないかと思うてはいよいよたまらない。友人には掻きちぎるほどそむ....
「紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
つみ得なかった。そうと心づいた予は実に父の生前石塔をつくったというについて深刻に
後悔した。なぜこんなばかなことをやったのであろうか、われながら考えのないことをし....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
いな声で、そう答えてキョトンとしました。 私は自分ながら拙なことを訊いたとすぐ
後悔しましたが、しかしこれで妖精とすらすら談話のできることが判って、嬉しくてなり....