後患[語句情報] »
後患
「後患〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後患の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野分」より 著者:夏目漱石
り重い罪を犯したのである。人を殺せば殺される。殺されたものは社会から消えて行く。
後患《こうかん》は遺《のこ》さない。趣味の堕落したものは依然として現存する。現存....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
込んだ債権者としての位置からも日本の内乱を好まない諸外国の存在を意にも留めずに、
後患がどうであろうが将来がなんとなろうがさらに頓着するところもなく、ひたすら徳川....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
説には、最初犬も猫もアダムに事《つか》えて各その職に尽し、至って仲よく暮したが、
後患を生ぜざらんため協議して誓書を認め、犬は家外、猫は家内を司る事とし、猫その誓....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ては、これより以上の猛獣は無い。その子熊をこのままにして馳《は》せつけた日には、
後患のほどが思いやられる。現にただ出現したことだけによって、先日のあの講演会の席....
「三国志」より 著者:吉川英治
ならば、まず何后の兄何進から先に誅罰なさらなければなりません。何進を殺すことが、
後患をたつ所以です」 「……ウム」 帝は蒼白い顔でうなずかれた。 自己の病は....
「山の人生」より 著者:柳田国男
ごとくであったので父母怒ってこれを殺し、銕の串に刺して路傍に暴した。これ村野の人
後患を厭するの法なり云々とあって、昔はさしも大切に事えた地方の神が、次第に軽ぜら....