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後添え
「後添え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後添えの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私の母」より 著者:堺利彦
私の母、名は琴《こと》、志津野《しづの》氏、父より二つの年下で、父に取っては
後添えであった。父の初めの妻は小石氏で、私の長兄平太郎を残して死んだ。そのあとに....
「黴」より 著者:徳田秋声
されたのを憤って、その男を刺して自分も割腹して死んだといわれていた。零落れた家の
後添えの腹に三男として産れて、頽廃した空気のなかに生い立って来た笹村の頭には、家....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
源さま。なるほど、お亡くなりになった先生は、萩乃の父ですけれど、それなら、いくら
後添えでも、このわたしは彼娘《あれ》の母でございますよ」
いかにもそれに相違な....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
いう。専門の医者にも診せず姑息な手当をしていたのも、跡継夫婦への気兼ね心からで、
後添えだった寿女の母親は、腹ちがいのこの息子夫婦へは何かと引け目さを感じていた。....
「三国志」より 著者:吉川英治
て、妻とわかれてから、肉まだ冷やかというほどの月日も経っていないうちに、どうして
後添えなど持つ気になれましょう。正直、まだ望んでもおりません」 「それはそうでし....