後片付け[語句情報] » 後片付け

「後片付け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後片付けの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
きには、まだどうしようというほどの煩悩《ぼんのう》も起らなかったのですが、火事の後片付けの済むまで娘は橋場の親類へ立ち退いているうちに、そこの店の若い者と出来合....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
裏木戸の方へ廻ってゆくと、楽屋の者もみんな帰ってしまって、楽屋番の爺さんが一人で後片付けをしているところであった。 「おい、六助さん。お前はこの頃ここへ来ている....
食魔」より 著者:岡本かの子
くだけ、姉娘のお千代は、居竦まされる辛さに堪えないというふうにこそこそ料理道具の後片付けをしている。一しきり風が窓硝子に砂ほこりを吹き当てる音が極立つ。 「天才....
単独行」より 著者:加藤文太郎
とに悪かった。一人で山に登るのもいい。だが、他のパーティの邪魔になったり、小屋の後片付けについて非難を受けたりするようでは、山に登る資格はない。またこれらのこと....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
麗に平されていた。格闘したらしい跡もなかった。血の零れたような跡もなかった。 「後片付けをしたそうな。これではたとえ格闘をしてもまた斬り合っても証拠は残らぬ……....
反抗」より 著者:豊島与志雄
っていらっしゃい。」 それでも彼女は落着き払っていた。やがて、女中が食事を済し後片付けをした頃、彼女は立っていった。すぐに戻ってきて、周平の顔をまじまじと見戍....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いつも眼に涙を浮かべた。 しかし彼女は弟の演奏を聴く方が好きだった。早く食事の後片付けを終わろうと急いでいた。そしてオリヴィエの演奏をよく聴くために、台所の扉....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
っていた。食事のあとに彼はもう話し合えることと思った。しかし女中はなお居残って、後片付けにぐずついていた。二人が隣室に移っても、女中はそのあとをつけて来るような....
男ぎらい」より 著者:豊島与志雄
さんが大勢のお客さんを連れて来て、二階は散らかりぱなし、お島さんは帰ってしまい、後片付けは明日にしようということになったのです。特別のジンが持ち出され、私も水に....
新妻の手記」より 著者:豊島与志雄
。 母は黙って寝室へ去り、吉川はまた酒を飲んで、同じく黙って寝室へ去った。私は後片付けをして、炬燵でしばらく考えこんだ。家庭の雰囲気がばらばらになったような、....
復讐」より 著者:豊島与志雄
場合に依るものだろう。もっとも、私の怪我は大したものではなかった。 傷の手当や後片付けがすむと、私と照代は、炬燵に火をいれてあたり、あらためて酒をくみ交した。....
朝やけ」より 著者:豊島与志雄
ええ、それがいいわ。」 声だけ聞えた。中野は立ち去ったらしい。喜久子はちょっと後片付けをしたらしい。そしておれは寝床へ連れこまれたらしい。 アルコールの過度....
花ふぶき」より 著者:豊島与志雄
畑の草取りと同様に、彼女はよくやってのける。用がないと、居眠りをしていて、最後の後片付けに呼び起される。それでも、やはり客の前に顔を出すこともあるが、少しぐずつ....
血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
対になかったのだが、この時は私と三人で快く会食せられたのである――会食後、夫人は後片付けに台所へ退られ、先生も鳥渡中座されたので、私は何心なく机の上に置いてあっ....
異妖編」より 著者:岡本綺堂
もみな店をしまって帰って、路ばたには売れのこりの草の葉などが散っていた。 「よく後片付けをして行かないんだね。」 こんなことを言いながら、女房は小僧に持たせた....