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後端
「後端〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
後端の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
二月、渋柿) * ある日。 汽車のいちばん最後の客車に乗って、
後端の戸口から線路を見渡した時に、夕日がちょうど線路の末のほうに沈んでしまって、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
る。この動作をもっとも強く助勢するは蛇の腹なる多くの横|濶《ひろ》い麟板で、その
後端の縁《へり》が蛇が這いいる場面のいかな微細の凸起にも引っ掛かり得る。この麟板....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
な人物になると座席など決して贅沢はいわない。いつも鯛でいえばお頭の尖端か、尻尾の
後端へ噛じりついて眺めている。 即ち近くで泣く子供を叱り付けながら、足の痺れを....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
う少しでヒスパニオーラ号の船首にぶっつけられようとした。同時にそのスクーナー船は
後端を中心にして潮流を横切ってゆっくりと※って両端が今までと反対の位置になりかけ....
「猫の穴掘り」より 著者:寺田寅彦
猫が庭へ出て用を便じようとしてまず前脚で土を引っかき小さな穴を掘起こして、そこへしゃがんで体の
後端部をあてがう。しかしうまく用を便ぜられないと、また少し進んで別のところへ第二....
「越年」より 著者:岡本かの子
ろではなかった。二人はずんずん南へ歩いて銀座七丁目の横丁まで来た。その時駐車場の
後端の方に在った一台のタクシーが動き出した。その中の乗客の横顔が二人の眼をひかな....