後腹[語句情報] » 後腹

「後腹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

後腹の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
察しまするに――」 「どうもこうもねえんだ。おいらを、この弥太一を生かしておきゃ後腹《あとばら》が病めるからと、バッサリやりやがったんです。斬ったが何よりの証拠....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ったんです。善昌の申し立てによると、自分は殺すほどの気はなかったが、お国がいっそ後腹の病めないように殺してしまえと勧めたのだということです。いずれにしても与次郎....
自叙伝」より 著者:大杉栄
たわ。」 お嬶はまたこんな話もした。そして、母の死は実は医者の過失なので、手術後腹が痛み出してまた切開して見たら中から糸が出て来て、大変な膿を持っていたなぞと....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
立てて、曝《さら》しにかけたのは、こいつならば、よし冤罪《えんざい》に殺しても、後腹《あとばら》の病まない無籍者だから、時にとっての人柱もやむを得ないと、当人で....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
たのである。 本来なれば何も彼もすてて、茅野雄の後を尾行て行くか、でなかったら後腹の痛めぬように――競争相手を滅ぼす意味で――討って取るのが本当であった。 ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
抜け」 (使って見せる、教えてやると偽って充分用意をさせ、「逆ノ車」にひっかけ、後腹病まぬよう殺してしまおう) これが陣十郎の本心であった。 「なるほど」と主....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
れも露路を一ぱいにして、二人のほうへ押し寄せて来た。結局紋也とお粂との二人は、前後腹背に敵を受けて、退路を断ち切られてしまったのである。 「やられた!」という心....
稀有の犯罪」より 著者:小酒井不木
が、段々見ているうちに、不思議なもので、何ともなくなりました。そうして幾十分かの後腹部内臓の全部が、琺瑯鉄器製の大盆の上に取り出されたときには、そばにあったピン....
五重塔」より 著者:幸田露伴
、まして天変地異をおもしろずくで談話の種子にするようの剽軽な若い人は分別もなく、後腹の疾まぬを幸い、どこの火の見が壊れたりかしこの二階が吹き飛ばされたりと、他の....
治郎吉格子」より 著者:吉川英治
な、いたずら心でした事を、軽く後悔するように。 第一、相手の女にもよる。こう、後腹を痛めるほど、値うちのあるきりょうとは、惚れられている彼の眼にも踏めていなか....
日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
と、一部の家庭料理によって、その跡を絶たないまでなのである。 飯を食わなければ後腹がわるい、という飯好きの日本人から愛想をつかされた形の現今の日本料理は、これ....