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「徒刑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

徒刑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
さいばん》を重ねた結果、主犯《しゅはん》蟹は死刑になり、臼、蜂、卵等の共犯は無期徒刑の宣告を受けたのである。お伽噺《とぎばなし》のみしか知らない読者はこう云う彼....
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
強迫兇状《ゆすりきょうじょう》がありました故其の者は二人とも佃島《つくだじま》へ徒刑になりました。上方者は自分の物だと言って他人の物を引入れました廉《かど》は重....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
うな御布告が出た以上、親の敵を討っても、謀殺であることに変りはない。軽くても無期徒刑、重ければ斬罪じゃ」 が、万之助は、毅然としていった。 「復讐の志を立てて....
放浪の宿」より 著者:里村欣三
ないやくざ者で、人の女房と姦通して、おまけに亭主の頭の鉢を金テコで打破って、無期徒刑を喰ったのだが、御大典のおかげで、二度と出られる筈のなかったこの社会に舞い戻....
社会時評」より 著者:戸坂潤
し返えすことが出来るということである。之によって、この犯人達は転向しない限り無期徒刑に処せられるわけで、国体の尊厳を体得せしめる法律としては最も合理的な内容のも....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
た。 「お聞き下さい。私はジャン・ヴァルジャンという者です。私は懲役人です。私は徒刑場で十九年間過ごしました。私は四日前に放免されて、ポンタルリエへ行くため旅に....
死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
ずねた。「お祝いといえばまあお祝いだ。」と彼は答えた。 「今日は、明日ツーロンの徒刑場へ行く囚人どもに鎖をつけるんだ。見せてやろうか、面白いぞ。」 なるほど、....
選挙殺人事件」より 著者:坂口安吾
の推理は殆ど完全であった。三高氏と江村は、終戦のドサクサに北海道の牢屋を脱獄した徒刑人であったのである。....
可愛い女」より 著者:神西清
だ! 芸人どもが俺を訴えたけりゃ訴えるがいいや! 裁判所がなんだい? シベリヤへ徒刑にやられたって構やせんぞ! 断頭台もあえて辞しはせんぞ! ハ、ハ、ハ!」 ....
決闘」より 著者:神西清
強制だ。軍隊の手であの女を亭主の手許へ送還する。もし亭主が引き取らんと言ったら、徒刑場へ送るか、感化院へでも叩き込むんだ。」 「ふうむ」とサモイレンコは溜息をつ....
ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
を受けたが、それによると、まずその居住する町の市場で笞打ちを受けたのち、二人とも徒刑地へ送られることになった。三月のはじめ、凍てつくような寒い朝、刑吏はカテリー....
チェーホフ試論」より 著者:神西清
た。いわゆる「冷厳なること重罪裁判所の公判記録のごとき」調査資料である。サガレン徒刑の制が布かれてから十五年になっていたが、その実状についてはお役所の文書のほか....
女房ども」より 著者:神西清
……』裁判は朝から始まって、夜が更けてから判決が下りました。シベリヤにて十三年の徒刑に処す。 「そういう判決が下りてからも、マーシェンカは町の監獄に三ヵ月ほどお....
追放されて」より 著者:神西清
ロシヤへ逃げて行くか、どっちかに極っている。逃げて行きゃ捕まる。それから裁判だ、徒刑だ、笞刑だ……。」 「それでいいんだ、いいんだとも」と、寒さに縮み上りながら....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
いう位のもので、大宝の頃には、良民を養子にすることを禁ぜられ、犯すものは一年半の徒刑に処するという規定もありました。 雑戸とは種々の技芸・工業・雑役等に従事す....