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徒刑囚
「徒刑囚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
徒刑囚の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
対抗することは、その運命を、牢獄《ろうごく》内に朽ちしめるように決定された、無期
徒刑囚のような神経になりおおせた彼らであっても、なし得ない辛抱であった。 こと....
「年譜」より 著者:宮本百合子
が「爆死」しなかったことをよろこんだ。〔五〕月初旬に大審院上告が却下された。無期
徒刑囚として宮本は網走刑務所に移された。 この空襲と宮本の網走行の異常な伴奏とし....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
・ヴァルジャンを見たという者はブルヴェーのほか二人の囚人しかいません。それは無期
徒刑囚のコシュパイユとシュニルディユーという二人です。でその二人を徒刑場から引き....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
りやや詳しく、日付は同じである。
――ジャン・ヴァルジャンという一人の放免
徒刑囚が、最近ヴァール県の重罪裁判所に出廷した。その前後の事情は人の注意をひくに....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
と身体とを拾って来ることだった。彼らは血のしたたる胴体を背にかついできた。そして
徒刑囚としての赤い外套《がいとう》は、朝にはかわき晩にはぬれて、首筋の後ろに血潮....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
官憲の男が徒刑場の男よりも更に低く墜《お》ちることであり、第二の場合においては、
徒刑囚が法律よりも高く上って法律を足に踏まえることだった。二つの場合とも、彼ジャ....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
つれて、囚人らの嘲笑的な歓呼の声が起こり、ついでなお高く、それらの準備の当人たる
徒刑囚らのそうぞうしい笑い声が起こった。
徒刑囚らは小さいほうの中庭に面した古い監....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
ホフの著書は、この地獄の扉をあけ放した第一書だったわけだ。それはインテリの一部に
徒刑囚の取扱改善運動を起させ、ひいては当局の施策にも少からぬ影響を及ぼした。チェ....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
『貧児教育慈善 開演御披露 演演劇会一座 旧大悪人 無期
徒刑囚特赦減刑人 猿猴小僧事 明治噂白浪三羽烏一人 ....
「追放されて」より 著者:神西清
一人の渡船夫が嗄れ声を出した。 「うむ、温かくねえ。」もう一人が応じた、「まるで
徒刑囚の暮らしだ。……」 みんな横になった。風に戸があふられて、雪が小屋へ舞い....