徒弟[語句情報] »
徒弟
「徒弟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
徒弟の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、住職はもう七十くらいの品のいい老僧で、半七の質問に対して一々あきらかに答えた。
徒弟の善周は船橋在の農家の次男で、九歳《ここのつ》の秋からこの寺へ来て足かけ十二....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
仏陀の示現 景城の南に古寺があった。あたりに人家もなく、その寺に住職と二人の
徒弟が住んでいたが、いずれもぼんやりした者どもで、わずかに仏前に香火を供うるのほ....
「連環記」より 著者:幸田露伴
勢威日に盛んであった丁謂は、寂照を留めんと欲して、切に姑蘇の山水の美を説き、照の
徒弟をして答釈を持帰らしめ、照を呉門寺に置いて、優遇至らざるなくした。寂照は既に....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
の高潔なるもの、志操の確実なるもの、向上心の強きものは、死後に於て、決して悪魔の
徒弟とはならない。汝がこれしきの真理を会得せぬこそ、寧ろ意外である。すべては儼然....
「鹿狩り」より 著者:国木田独歩
れら一同の叔父たちといえども、素人の仲間での黒人ながら、この連中に比べては先生と
徒弟の相違がある、されば鹿狩りの上の手順などすべて猟師の言うところに従わなければ....
「入営する青年たちは何をなすべきか」より 著者:黒島伝治
ていた者たちか、漁村で働いていた者たちか、商店で働いていた者たちか、大工か左官の
徒弟であった者たちか、そういう青年たちばかりだ。小学校へ行っている時分から広瀬中....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
のあるもので、後にくわしく述べることとする。 一年してから、リボーの店で製本の
徒弟になった。
徒弟になるには、いくらかの謝礼を出すのが習慣になっていた。が、今ま....
「一老人」より 著者:犬田卯
で、つまりあの呉服ものを行商して歩いていた女房の亭主の弟で、少年時東京に出され、
徒弟から職工と、いろいろの境遇を経てついに老朽し、職業から閉め出しを喰った人であ....
「イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
セン役者の代表百名を国賓として招待しまして、彼の生誕地たるシーンや、彼が薬剤師の
徒弟としてはじめて人生を観察したグリムスタットという小都会や、また彼が劇場の文芸....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
至るの道、八畳敷きくらいの一小屋あり。その内にマリアの像を安置し、その両側に十二
徒弟の像を排列せり。わが国の庵室に仏像を安置せるに異ならず。しかしてその室内には....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
たに規模を大きゅうして寺を建てんと云いたまうぞと、このこと八方に伝播れば、中には
徒弟の怜悧なるがみずから奮って四方に馳せ感応寺建立に寄附を勧めて行くもあり、働き....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
白く賑かで親切であった慧鶴を急に、エゴイストに変ったように見えた。寺には十二人の
徒弟が居た。彼等は何れも慧鶴を同僚として愛していた。だけそれだけ彼等は急にそうな....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
好いから響き渡ってくれい。
ああ。涙が涌く。下界は己を取り戻した。
歌う
徒弟の群
埋められたまひぬる、
生きて気高くまします主は、
早く厳かに
み空高く....
「雨」より 著者:織田作之助
触に、思わず体が堅くなって唇の辺りをたび/\拭い、石鹸と化粧料の匂いのしみこんだ
徒弟の手が顔の筋肉をつまみあげるたびに、気の遠くなる想いがした。そのようなお君に....