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「徒花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

徒花の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一本の花」より 著者:宮本百合子
の石榴《ざくろ》の木が生えていた。このような公共建築の空地に生えた木らしくいつも徒花《あだばな》ばかり散らしていた。珍しく、今年は、低い枝にたった一つ実を結んだ....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
か粉飾に堕する。デカダンスは社会に於ける認識の無能化、思想の行きづまりに発生する徒花であり、その魅惑は、思想の新しい進展と誕生とのため廃土肥料となるのでない限り....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
説撲滅に不熱心な政府に対して、所在なさに駄目を押している時、政府はそんな観念的な徒花には目もくれずに、もっと生彩のある実質的で景気の良い内閣審議会の編成を、着々....
魔都」より 著者:久生十蘭
殺人」という世界的スクープを夢み、艱難辛苦をして此処にネバっていたが、それもはや徒花《むだばな》、鶴子を殺した犯人はどうやら皇帝以外の何者かであるらしい。是が非....