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従える
「従える〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
従えるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ものではなかったのですが、もとよりそれをいとう右門ではないので、その翌早朝伝六を
従えると、まず第一番に木挽《こびき》町なる柳生の道場に出向きました。 当時はも....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
論《もちろん》主観と客観とを分けて考えて見れば、知識においては我々は主観を客観に
従えるが、意志においては客観を主観に
従えるという区別もあるであろう。これを詳論す....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
変化を受け、数多の分派を生じた。その中で次第にツァラトゥストラの帰依者の大多数を
従えるに至ったゼルヴァニート教の人たち(Zervaniten)の説いたところによ....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
むす子にひそんでいるからではあるまいか。そしてこの魔力を持つ人間は、女をいとしみ
従える事は出来る。しかし、恋に酔うことは出来ない。憐れなわが子よ。そしてそれを知....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
ある。氏家内膳正、堀尾茂助を岐阜の押えとして残し、自らは一柳直末、加藤光泰二騎を
従えるや、二時頃には馳せ出でた。四時から五時の間にかけて一万五千の兵も大垣を発し....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
は恰も外に用も無し且は全く初陣なる大鞆の技量を試さんとも思うにより旁々其言う儘に
従えるなり(大)では長官少し暑いけどが茲等を締ますよ昨日も油断して独言を吐て居た....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
彼はかく自ら叱し、かの痛をおおうてこの職分の道に従い、絶望の勇をあげて征戦の事に
従えるなり。死を彼は真に塵よりも軽く思えり。 されど事もなき艦橋の上の夜、韓海....
「海流」より 著者:宮本百合子
きころがされて来た。そして、先ず家内の者が自分の命令に服さなければどうして他人を
従えることが出来るかという熱烈な肉親の情と焦慮とで、源太郎は家族や使用人に暴力を....
「ソヴェト・ロシアの素顔」より 著者:宮本百合子
会が子供を保護してくれるという安心のある方が随分安全である。本当に安心して生産に
従える。 また生活の安定ということに対しては、ソヴェトの社会主義を建設してゆこ....
「世界新秩序の原理」より 著者:西田幾多郎
。十九世紀は国家的自覚の時代、所謂帝国主義の時代であった。各国家が何処までも他を
従えることによって、自己自身を強大にすることが歴史的使命と考えた。そこには未だ国....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
音楽上のいずれかの党派に加わるだけの利口さももたなかったし、崇拝者の群れをあとに
従えるだけの策術ももたなかったし、また、あるいは技巧上に多少の誇張を施すことによ....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
ぬであろうけれど、あの二人がこの世を去ったとすれば、当然火器を作って、土民たちを
従えるに足る者が、島にはいのうなったはずじゃ。その理由がようわかれば、なぜ私が、....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
いうと北条美作は、鷹揚に顎をしゃくったが、「今夜はこれで別れよう」
二人の供を
従えると、シトシトと美作は足を運んだ。
「大大名や大旗本が、この本郷にはたくさん....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
頂ともいうべき天正九年に、羽柴筑前守秀吉は織田信長の命令をうけて、中国一円を切り
従えるべく攻め下った。その時に秀吉は中国の入口に然るべき根拠地を見いだそうとして....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ア・クリストファが指摘した。それよりもむしろ、一身の護衛として、随身の精兵数百を
従える程度で、ノンサッチにクウ・デタを行なうほうが賢明であろうと彼はいうのだった....