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従属
「従属〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
従属の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青木の出京」より 著者:菊池寛
対に、近藤家から与えられる恩典の大部分は青木が独占した。が、雄吉はそうした自分の
従属的な生活を、少しも後悔してはいなかった。思索家、青年哲学者としての青木に対す....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
来ないうそがある。このうそを、あらねばならぬことのように力説し、人間の本能をその
従属者たらしめることに心血を瀉いで得たりとしている道学者は災いである。即ち智的生....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
ったという事を忘れてはならぬ。生花は茶室にある他の美術品と同様に、装飾の全配合に
従属的なものであった。ゆえに石州は「雪が庭に積んでいる時は白い梅花を用いてはなら....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
ものと無理にきめるのだよ。(声を高くする)さあ今世界は調和した。人と人とは美しく
従属した。人の心の悪の根が断滅した。不幸な人は一人もいない。みんな喜んでいる。み....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
石を覗いているのであって、ある特定の立場から石を眺めてこれを合目的の知識の系統に
従属せしめんとするのである。いまだ石そのものの完全なる知識ではないのである。すべ....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
よる衣食の共同自給にまつものである事情、すなわち父母と、師長と、国土とへの恩愛と
従属との観念を呼びさまさなければならない。そしてそれこそ日蓮の強調したところのも....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
のもっているところの生命価。二つのものの生命価のつりあいによって、どういうように
従属するか、たとえばどちらをリードするかということがきまってくるのであります。そ....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
いたものが行われて居るから、少しは言ってもさしつかえのない気がする。批評は作物の
従属でないと言う事は、議論ではきまって居る様でいて、実際はなかなか、昔ながらであ....
「荘子」より 著者:岡本かの子
く聯盟した趙、燕、韓、魏、斉、楚、の合従は破れはじめ、これに代って各国別々に秦に
従属しようとする連衡の気運が盛になって来た。従って人も変りつつあった。六国の相印....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
論、読本にしても挿絵の巧拙善悪が人気に関するが、独立した絵本と違って挿画は本文に
従属するのみならず図柄の意匠配置等は通例作者の指揮に待つを常とするから画家は従位....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
六日。広島病院より) ドストエフスキーの感化の中にあって、祈りと人間同志の
従属感にぬれていたころ 私は今朝最近に私の周囲に起こった事件のために悲しく、淋....
「審判」より 著者:カフカフランツ
て、したがって訴訟のある転回がおそらく昇進に重要な意味を持っているようなきわめて
従属的な地位にある役人たちなのだ、ということを弁護士はけっして言い忘れはしなかっ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
共同の敵とみなしてたたかわなければならないと思います。(拍手) この帝国主義に
従属しているばかりでなく、この力をかりて、反省のない、ふたたび致命的にまちがった....
「自由なる空想」より 著者:小川未明
している。我等は、文芸に於てこそ、最も自由なるのではないか。誰か、文芸は、政治に
従属しなければならぬという? ふたゝび、ロマンシズムの運動は、起るのでなかろう....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
子(囚人)などの「コ」であり、ヤッコは「家ッコ」、すなわち「家の人」で、その家に
従属するものの義であろう。中世武士の
従属者に「家の子」「郎党」などというものがあ....