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従軍記者
「従軍記者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
従軍記者の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
そそられていたころであったが、木部は二十五という若い齢《とし》で、ある大新聞社の
従軍記者になってシナに渡り、月並みな通信文の多い中に、きわだって観察の飛び離れた....
「芽生」より 著者:島崎藤村
集っていた。そこで戦地から帰って来た友達にも逢った。君は、私がまだ信州に居た頃、
従軍記者として出掛けたのであった。 「電話で一つ聞き合わせてあげましょう。皆川と....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
とにひそかに憧れていたのだ。 「君等は軍人になって戦争に出たまえ。その時には僕は
従軍記者になって行こう。そして戦地でまた会おう。」 僕は軍人生活がいやになった....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
その一は、明治三十七年の九月八日か九日の夜とおぼえている。わたしは東京日日新聞の
従軍記者として満洲の戦地にあって、遼陽陥落の後、半月ほどは南門外の迎陽子という村....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
いたので、誰が来たのかと表をのぞいて見ると、ひとりの男が戸の外に立っていた。 「
従軍記者諸君はおいでですか。」 「はあ。」と、僕は答えた。「わたしです。」 そ....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
て落されたのは間も無くである。 当時東京日日の新聞社長であった福地源一郎氏が、
従軍記者として、田原坂戦闘の模様を通信して居るのがある。その中に田原坂の要害を報....
「明日の言葉」より 著者:宮本百合子
て刺戟され、一面には報道陣の戦死としての矜《ほこ》りから死を突破しようとさえする
従軍記者でもない作家、謂わば、命を一つめぐってそれをすてるか守るかしようとする熾....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
るのは、怪しむに足りない。 国木田独歩は、明治二十七八年の戦争の際、国民新聞の
従軍記者として軍艦千代田に乗組んでいた。その従軍通信のはじめの方に、 「余に一個....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
たモースーメさんにぜひインタヴュウしたいというんです。陸戦隊《マリン》第一師団の
従軍記者で、大学を出た愉快なやつばかりです」 フレッドさんが笑いながらいった。....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
広島に在った。容易に従軍の令が下らなかったので他の多くの記者と共に当時のいわゆる
従軍記者らしい行動に退屈な日を送っていたらしかった。この間には一つの文章も纏った....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
いたので、宣戦前から編集上の仕事が非常に忙がしくなった。わたしは更に出征第二軍の
従軍記者として戦地へ出張することになった。それらの事情から、とても芝居|覗きどこ....
「戦争ジャーナリスト論」より 著者:戸坂潤
ことでもある。戦争ジャーナリストの位置はここでも亦決して安定してはいないわけだ。
従軍記者、つまり戦地の新聞特派員も亦、戦争ジャーナリストの一類型である。いや之を....