得する[語句情報] »
得する
「得する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
得するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死後」より 著者:芥川竜之介
てもかまわないさ。俺《おれ》はもう死んでいるんだし、――」
僕は半ば僕自身を説
得するように言いつづけた。
「お前だってまだ若いんだしするから、そんなことはとや....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
合う。決して与え合うのではない。その結果、私達は互に何物をも失うことがなく互に獲
得する。人が通常いう愛するものは二倍の恵みを得るとはこれをいうのだ。私は予期する....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の現代の見解の如何に健全であるか、いかに信頼するに足るかということを一層痛切に感
得することができるであろう。 この研究からまた現代における発達が未曾有の速度で....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
ろう。この体制が全國的に完成せらるれば、日本の經濟は一擧に今日の十倍の生産力を獲
得することも至難ではないと信ずる。 しかし農工一体の實現は、社會制度の革命なし....
「海底都市」より 著者:海野十三
んでもトロ族の暴民の前に姿を現わして、彼等をおどろかせ、そして彼らをどこまでも説
得するんだ。 「よォし、そんなに君がいうんなら、また二十年後の世界へ送ってやるが....
「恐竜島」より 著者:海野十三
もん》をつけられませんよ。僕たちは、この恐竜撮影に成功して、本年の世界映画賞を獲
得する確信をもって、やっているんですからね。だから団長さんも、その気になって、僕....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
から、激励の辞を交ぜたメッセージが来た。 立川の戦闘機隊が、有利な戦闘位置を獲
得するまでは、高射砲隊の独り舞台だった。 「あれは、何だッ」 三河島の方向が、....
「頭髪の故事」より 著者:井上紅梅
らせて一言も合槌を打たない。彼は一人で議論を始め、一人で議論を完結すればそれで納
得するのだ。 彼は説く。 「わたしは北京《ペキン》の双十節の次第を最も感服する....
「映画の普及力とは」より 著者:伊丹万作
するがよろしい。 要するに映画はテレビと結びついたとき初めて十分なる普及力を獲
得するのであつて、現在はまだ半分しか可能性を発揮していないものと考えられる。 (....
「三人の師」より 著者:上村松園
に、ひとつはより広い画の世界を見なくてはならぬと考えたので、昔流に言えば他流を修
得するために、松年先生のお許しを得て幸野楳嶺先生の塾へ通った。 楳嶺塾は京都新....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
はいつでも第一位を占めた。権勢というものは田舎ではつねに肉体的な力があるものが獲
得するものだが、彼もその権勢をもって、なにか争いがあればかならずその審判官になり....
「瘤」より 著者:犬田卯
そう答えたのであった。 三 予期以上の票数を集めて彼は村会の椅子を獲
得することが出来た。殆んど全部が再選で、依然として瘤派が五名、反対派と目されるも....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
毎に苦い顔をされたが、何遍苦い顔をされても少しも尻込しないで口を酸くして諄々と説
得するに努めたのは社中の弓削田秋江であった。秋江は二葉亭の熱心なるアドマヤラーの....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
マルク(わが一万一千円)、そのほかの教正は各二万二千七百マルク(わが七千円)を領
得するなり。 プロイセン国会上院には、新教宗の本山管長ともいうべき人、数名列席....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
て遠くこれを北方に撃攘し、艦隊は進んで敵の太平洋艦隊を撃破し以て極東の制海権を獲
得する……」という作戦方針の下に行なわれたのである。武力を以て迅速に敵の屈伏を企....