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得たり顔
「得たり顔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
得たり顔の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
と同じ動作を始めたが、この方は、単に不審を増すに過ぎなかった。 「僕には、貴方が
得たり顔をした、理由が判りません。疑問はいよいよ深くなる一方じゃありませんか。破....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
格は身体的にも消失せりと伝えらる。
「まさにそうなのです」とクリヴォフ夫人は
得たり顔に頷いて、他の二人に椅子を薦めてから、「私はなんとかして、心理的にだけで....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
ました。父なら盗み兼ねませんわ。」ジナイーダが恥入ったように嘆息するのを、熊城は
得たり顔に頷いた。 「いずれ劇的な秘密のあることだろうがね。とにかく動機としての....
「太郎坊」より 著者:幸田露伴
凌ぎよくなる。やがて五日|頃の月は葉桜の繁みから薄く光って見える、その下を蝙蝠が
得たり顔にひらひらとかなたこなたへ飛んでいる。 主人は甲斐甲斐しくはだし尻端折....
「日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
料理屋ならいざ知らず、もし一流二流どころの料理屋において、この季節ものをもって、
得たり顔に使うとしようか、決して思うように顧客の歓心を買い得るような効果は上がら....