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得分
「得分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
得分の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
あと》を追い残肉を食い行く性悪の一老野干あり、今虎が獅と連れ行く事となって自分の
得分が乏しくなったのを憾《うら》み離間策を案出し、耳を垂れて獅に近づきかの虎|奴....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
に帰って行く。かかる際にも不拘、大内裏の造営は企劃され、諸国の地頭に二十分の一の
得分をその費用として割当てて居る。其上、朝令暮改、綸旨は掌を飜す有様である。今若....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ずしてブロク猴に裁決を求めると猴承知して二人に果を分つに、一人|対手《あいて》の
得分多きに過ぎると苦情いう。猴なるほどこれは多過ぎると荒増《あらま》し引き去って....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
れるも争うも闘うも是非なき浮世かも知れない、大菩薩峠の信仰を知らずして、その利益
得分をのみ思う時には、当然行き詰まり叩き合うの結果が予想される、今後とても、我々....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
以前に採掘された二五〇|封度《ポンド》のそれに等しいとするならば、スペイン王の収
得分たる彼れの七十|封度《ポンド》は、以前の価値における一七五|封度《ポンド》に....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
イヤ一時に千両二千両頂くよりも、何か物産一手捌きの御役目でも仰せつけられた方が、
得分が多かろうで」とまるで夢中。 「まァ一体、どうした事で御座りまする」 妻の....
「役者の顔」より 著者:木村荘八
でその向きから表彰されたことなどありました。果してそれが俳優生活としてのどこ迄の
得分だったでしょう。 そういう「近代」が、――生活の生地が――名人六代目菊五郎....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
あやまつことはどの歌でも同じことなのだ。しかし少しでも銘々の特色が出れば「作者の
得分」となるというのである。そこで幸にも為世が例に出しているところの、花を白雲と....
「特殊部落と細民部落・密集部落」より 著者:喜田貞吉
の皮剥ぎ、皮革の製造業等の賤職に従事して、それに甘んじておったのも、一つはこんな
得分があったからである。 しかるに世の下るとともに、彼らの人口はますます増殖し....
「序に代えて」より 著者:北大路魯山人
のの風情に関心が高まり、 ○興味ある料理に、生き甲斐ある人生が解る。 こんな
得分がつきまとう料理研究を、おろそかに見ては済まないと思います。その料理研究も食....