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得喪
「得喪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
得喪の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黄粱夢」より 著者:芥川竜之介
ではありません。これであなたの人生の執着《しゅうじゃく》も、熱がさめたでしょう。
得喪《とくそう》の理も死生の情も知って見れば、つまらないものなのです。そうではあ....
「坑夫」より 著者:夏目漱石
てん》と、あらゆる漂泊《ひょうはく》と、困憊《こんぱい》と、懊悩《おうのう》と、
得喪《とくそう》と、利害とより得たこの経験と、最後にこの経験をもっとも公明に解剖....
「草枕」より 著者:夏目漱石
が故に、俗累《ぞくるい》の覊絏牢《きせつろう》として絶《た》ちがたきが故に、栄辱
得喪《えいじょくとくそう》のわれに逼《せま》る事、念々切《せつ》なるが故に、ター....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
切ッてはいないが、思切らぬ訳にもゆかぬから、そこで悶々《むしゃくしゃ》する。利害
得喪、今はそのような事に頓着無い。只|己《おの》れに逆らッてみたい、己れの望まな....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
げ》して小さくなる必要もない。 物質的利益に超脱《ちょうだつ》し、名誉、地位、
得喪《とくそう》の上に優游《ゆうゆう》するを得ば、世間に行わるる勝敗は児戯《じぎ....
「冬の王」より 著者:森鴎外
あるだろう。そしてあの世棄人も、遠い、微かな夢のように、人世とか、喜怒哀楽とか、
得喪利害とか云うものを思い浮べるだろう。しかしそれはあの男のためには、疾くに一切....