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御乳
「御乳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御乳の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
奏聞には帝も御耳を傾けられた。宮様には固く辞して応ずる気色もなかったが、だんだん
御乳の人|絵島の言葉を聞いて、ようやく納得せらるるようになった。年若な宮様は健気....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
がつき、必ずしも作者とせずとも済むのである。考の別記に、「御歌を奉らせ給ふも老は
御乳母の子などにて御|睦き故としらる」とあるのは、事実は問わずとも、その思考の方....
「『新新訳源氏物語』あとがき」より 著者:与謝野晶子
時代の同帝がしばしば宇治の頼通の山荘へ行啓になったことが書かれてある。後冷泉帝の
御乳母が大弐の三位で、お供をして行って宇治をよく知るようになったものらしい。 ....
「「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
手にすがりついて「マア、何と云う浅間しい事を遊ばしたのでしょう。私はまだ貴女様が
御乳の中に居らっしゃる時分からお育て申してこのかた今日まで片時もはなれず、都に出....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
何も、妻の手落ちばかりというのではないが――重役の方々のお眼鏡に叶《かな》って、
御乳母役に取立てられたのに、その若君がおなくなり遊ばされた以上は、のめのめ夫婦揃....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
不思議……ほかにあの蔵元屋の家付の者はおりまっせんかナア。たとえば番頭ドンとか、
御乳母さんとか」 「ホイ。それそれ。そのお乳母さんが一人おりますわい。あの娘御の....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
の盥を取って手水を引かるる一面がある。真珠を雪に包んだような、白羽二重で、膚脱の
御乳のあたりを装ってある。肩も背も半身の膚あらわにおわする。 牙の六つある大白....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
」字を借りて書けるを以て見れば、志を清みても言ひけん。)かくてこの御名の間人は、
御乳母の姓なり。(下略) とある。すなわち土器製作部民の称と解しておられるのであ....