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御仁体
「御仁体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御仁体の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
の膝を叩いて、)簪へ、貴下、立っていてちょいちょい手をお触りなさるでございます。
御仁体が、
御仁体なり、この娘が恥かしがって、お止しよ、お止しよ、と申しますから、....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
て吾輩を見上げ見下した。ドンナに見上げても見下しても家屋敷を買おう……なんていう
御仁体でない事を自覚していた吾輩は、内心ヒヤヒヤしながら拾い物のステッキを斜に構....
「伸子」より 著者:宮本百合子
多計代は、刺すように、ゆっくり云った。 「そうでもしなければ、少し極りのわるい
御仁体《ごじんてい》だよ」 「極りのわるい人なら人でいいのよ。そんな――養子にす....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
へず奥座敷に請じ参らするうち、妾も化粧をあらためて御席にまかり出で侍りしが、彼の
御仁体を見奉るに、半面は焼け爛れて偏へに土くれの如く、又残る片側は、眉|千切れ絶....
「斬られたさに」より 著者:夢野久作
左様か左様か。それは慮外致した」 「どう仕りまして……飛んだ周章者で御座います。
御仁体をも弁えませず、御都合も伺いませずに斯様な事を取計らいまして……」 平馬....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
郎衆の化粧の水などという、はじめから、そんな腥い話の出よう筈はありません。さきの
御仁体でも知れます。もうずッと精進で。……さて、あれほどの竹の、竹の子はどんなだ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
る。 「おい、手毬はどうして消えたんだな、焦ったい。」 「それだがね、疾え話が、
御仁体じゃ。化物が、の、それ、たとい顔を嘗めればとって、天窓から塩とは言うめえ、....
「轆轤首」より 著者:田中貢太郎
、此の比では、つくづくと後世のほども案じられてなりませぬわい」 「どうやら床しい
御仁体と見受け申したが、さては左様でござったか」 怪量は凝と対手の顔を見た。 ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ていたいろんなあくのつよい人々を、若い人達は目前に見て、作家の魂という仮想なしに
御仁体《ごじんてい》に直面してゆくことは、文学の経験として大変いいわね。どしどし....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
順も一向につかぬか、あ、また、螺旋巻ばっかり廻している。 こちらは、ほう、あの
御仁体が樺太庁は林野局のお役人だそうなと眺めている。 「早くせんかア。」ドドドン....