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御仏
「御仏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御仏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
の手に渡した。が、どうもすぐに書斎へは通りたくない。
「お百《ひゃく》は。」
「
御仏参《ごぶっさん》においでになりました。」
「お路《みち》もいっしょか。」
「....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
御門《みかど》の御代《みよ》には、五条あたりの柿の梢に、七日《なのか》の間天狗が
御仏《みほとけ》の形となって、白毫光《びゃくごうこう》を放ったとある。また仏眼寺....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
変《ばんだいふへん》とは請合《うけあ》われぬ。その証拠には御寺《みてら》御寺の、
御仏《みほとけ》の御姿《みすがた》を拝むが好《よ》い。三界六道《さんがいろくどう....
「屋上の狂人」より 著者:菊池寛
でござんしてな。小さい時から高い所へ上りたがって、四つ五つの頃には床の間へ上る、
御仏壇へ上る、棚の上に上る、七つ八つになると木登りを覚える、十五、六になると山の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ろう」 「ほかの品と違って、まあ、早く云えばお駒の形見のようなものだというので、
御仏壇に入れて置いたんだそうです」 「仏壇か。悪いところへ入れて置いたものだ」と....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
へ半七がぶらりと来た。 「おれは御法事に呼ばれて来たわけじゃあねえが、これはまあ
御仏前に供えてくれ」と、かれは菓子の折を出した。「そこで、今夜は紋七も来るんだろ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
「昨夜わたしが山の下を通ると、仏のひかりを見た。日をさだめて精進潔斎をして、尊い
御仏を迎えることにしたい」 定めの日に数百人をあつめて、ここらという所を掘りか....
「極楽」より 著者:菊池寛
は幾度拝んだか分らない阿弥陀如来が忽然として、咫尺の間に出現し給うた。おかんは、
御仏に手を取られて夫宗兵衛の坐って居る蓮の台へと導かれた。おかんは、絶えて久しい....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
であろう。焼残った一軒も、そのままにしておいては物騒じゃに因って、上段の床の間へ
御仏像でも据えたなら、構は大い。そのまま題にして、倶利伽羅山焼残寺が一院、北国名....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
まのさながらの世界、みなさんが如来である、それに気がついたものが仏であるという、
御仏とはどんなものであるかということをお話いたします。そこが私の信仰の頂点になる....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の襟に埋めながらも、正確な調子で答えて往った。 「誅戮などと云う怖ろしい世界が、
御仏の掌の中にあろうとは思われませんでした。私は推摩居士が悲し気に叫ぶ声を聴いた....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
婦にしてやろう』 源兵衛『そういう声は、父者の声』 おさき『親が許して夫婦の盃、
御仏前でさすほどに、おくみ坊も早う、こなたへ入るがよいぞや』 (裏の背戸開く) ....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
むむ、宗清か。遠慮はない、これへ来や。 雨月 いや、まいりますまい。わたくしは
御仏に仕えまする者。仏道と魔道とは相さること億万里、お前様のそばへは参られませぬ....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
ている。 「それはそれは。」 と頷いて、 「また、今のほどは、御丁寧に――早速
御仏前へお料具を申そう。――御子息、それならば、お静に。……ああ、上のその木戸は....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
した。特に船員らは法話を非常に喜んで聞きましたから私も喜んで一つの歌がでました。
御仏のみくににむかふ舟のうへのり得る人の喜べるかな
神戸港頭の袂別
七月十....