御伴[語句情報] » 御伴

「御伴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御伴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
たのでございましょう。丁度|五月雨《さみだれ》の暮方でございましたが、童子を一人御伴に御つれになって、傘《おおかさ》をかざしながら、ひそかに二条|西洞院《にしの....
路上」より 著者:芥川竜之介
えんぜん》と笑いながら、もう一度眼を格子の外へやった。 「そうですか。じゃすぐに御伴《おとも》しましょう。」 「始終御迷惑ばかりかけますのね。」 「何、どうせ今....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
と邂逅《かいこう》した。その時、ザヴィエルは、「シメオン伊留満《いるまん》一人を御伴《おとも》に召され」ていたが、そのシメオンの口から、当時の容子《ようす》が信....
幻談」より 著者:幸田露伴
おりました。この雨はもう直《じき》あがるに違《ちげ》えねえのですから参りました。御伴《おとも》をしたいともいい出せねえような、まずい後《あと》ですが。」 「ア....
永日小品」より 著者:夏目漱石
いちゃんを誘って、旦那に有楽座へ連れて行って貰うんだと話した。髪結はおやおや私も御伴《おとも》をしたいもんだなどと、だいぶ冗談交《じょうだんまじ》りの御世辞を使....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
訳がない。小野さんはもう少し敵の動静を審《つまびらか》にする必要がある。 「誰か御伴《おつれ》がありましたか」と何気なく聴いて見る。 今度は女の返事がない。ど....
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
鷹揚《おうよう》な彼の生れつきから出るのか、敬太郎にはちょっと判断しかねた。 「御伴《おつれ》がおありのようでしたが」 「ええ別嬪《べっぴん》を一人|伴《つ》れ....
行人」より 著者:夏目漱石
うひざ》を突いたなり封を切った。 「どうもわざわざ恐れ入りましたね。それではすぐ御伴をして参りますから」とすぐ奥へ入った。奥では用箪笥《ようだんす》の環《かん》....
」より 著者:夏目漱石
《さばく》の中で金剛石《ダイヤモンド》でも捜していればいいんです」 「もう一人の御伴侶《おつれ》は」 「安井ですか、あれも無論いっしょです。ああなると落ちついち....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
《にさんちうち》にちょっと帰国しなければならない事が出来ましたから、当分どこへも御伴《おとも》は出来ませんから、今日は是非いっしょに散歩をしようと思って来たんで....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
文「仮五百」であるが真淵の考では、カリホと訓んだ。 一首の意。嘗て天皇の行幸に御伴をして、山城の宇治で、秋の野のみ草(薄・萱)を刈って葺いた行宮に宿ったときの....
中村彝氏の追憶」より 著者:寺田寅彦
一度である。 田中舘先生の肖像を頼む事に関して何かの用向きで、中村|清二先生の御伴をして、谷中の奥にその仮寓を尋ねて行った。それは多分初夏の頃であったかと思う....
恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
しいたり。それから休日には植物園などへ、水彩画の写生に出かけしものなり。僕もその御伴を仰せつかり、彼の写生する傍らに半日本を読みし事も少からず。恒藤の描きし水彩....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
、日の入りを送って後、還って来る。これを日の伴と謂っている。宮津辺では、日天様の御伴と称して、以前は同様の行事があったが、其は、彼岸の中日にすることになっていた....
法然行伝」より 著者:中里介山
。 信濃の国の御家人角張成阿弥陀仏という者が力者《りきしゃ》の棟梁として最後の御伴《おとも》であるといって御輿《みこし》をかついだ。同じようにして従う処の僧が....