御典医[語句情報] »
御典医
「御典医〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御典医の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縮図」より 著者:徳田秋声
さんて、君の口癖にいうその親爺さんどんな人なんだい。」 「何でもお父さんが佐倉の
御典医だったというから、家柄はいいらしいんだけれど、あの父さんは確かに才子ではあ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ねえ先生、こうして旅へ出て来れば、先生様は御番料《ごばんりょう》を千俵もいただく
御典医で、拙《せつ》は蔵前《くらまえ》の旦那衆というような面《かお》をしたって誰....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
屋根から落ちたか、杢若どの。……親は子に、杢介とも杢蔵とも名づけはしない。待て、
御典医であった、彼のお祖父さんが選んだので、本名は杢之丞だそうである。 ――時....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
ろ、匙《さじ》一本で千代田の大奥に伺候したことさえあるので、いまだに相良玄鶯院と
御典医名で呼ばれている名だたる蘭医《らんい》、野に下ってもその学識風格はこわ面《....
「壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
したと悔いた。そうして声高く、 「胡散の者では御座らぬ。三面村へ参る者。米沢藩の
御典医の一行が、薬草採りに参ったのじゃ」 そう呼んだけれど、婦人は振向いても見....
「べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
、 「それだけは、勘弁せい。飲む……飲む……。その代りに、伝右殿、あしたはまた、
御典医を、おねがい――」 「いや、飲んで貰うより、その話、聞きとうなった。何でご....