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「御分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
こ》み、打斬《うちき》ろうかとは思いましたが、もう六十の坂を越した御老体、前後の御分別がありますから、じっと忍耐《がまん》をして夜明を待ちました。夜が明けると直....
鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
京|三界《さんがい》まで一緒に連れ立って来て、弟に苦労さするが兄の手柄か、少しは御分別なされませ」 これが過日《このあいだ》から源三郎の胸に畳まっていた不平で....
婦系図」より 著者:泉鏡花
。 ねえ、早瀬さん、そうなさいよ。先生も、こんなに仰有るんですから、貴下もよく御分別をなさいまし、ここは私が身にかえてお預り申しますから。よ……」 と促がさ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
通の常識ではとても測り知ることができません。ただヴェダであらせられるあなただけが御分りでありましょう。』これに対してこの全能なるものの賢い返答は次の通りであった....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
は、問題の大きくなるのも当り前のことです。しかもあと十日とたたぬ間もなく江戸から御分銅改めの密使が到着することをちゃんと知っていながら、そのうちの何本かを融通し....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
しゃい!」 「なるほど、なるほど。御年は若いがさすがに急所々々へ参ると、よく物が御分りでなによりにおじゃる。祖先の御遺訓を守るは孝の第一、神を敬するは国の誉、そ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
座に着くなり息をはずませて云った。 「私は妻に不幸な者でして……斯申上げると最早御分かりになりましょうが」 最初は途切れ/\に、あとは次第に調子づいて、盈ちた....
風流仏」より 著者:幸田露伴
親御からなさるゝは至当の事、受取らぬと仰ったとて此儘にはならず、どうか条理の立様御分別なされて、枉ても枉ても、御受納と舌小賢しく云迯に東京へ帰ったやら、其後|音....
妖僧記」より 著者:泉鏡花
ば、何を仕出ださむも料り難し。さりとて鼻に従いたまえと私申上げはなさねども、よき御分別もおわさぬか。」と熱心に云えば冷かに、「いや、分別も何もなし、たといいかな....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
地上の人間の想像の限りではございませぬ。 無論これ等の元の生神様からは、沢山の御分霊……つまり御子様がお生れになり、その御分霊から更に又御分霊が生れ、神界から....
多神教」より 著者:泉鏡花
燭を燃して、めらめらと、蛇の舌の如く頂かせろ。 仕丁 こりゃ可い、可い。最上等の御分別。 神職 退れ、棚村。さ、神の御心じゃ、猶予うなよ。 ――渠ら、お沢を押取....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
るのだから、それにも実は及ばぬ次第。近々御隠居ともならば、私田を御次男御三男にも御分譲。政言殿には二万五千石。輝録殿には一万五千石と、内々御決定の折柄に、又そこ....
真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
見て直覚した通り、真珠塔はいつか模造品と置き換えられて居た。 「素人方には少しも御分りならないかも知れませんが、動かぬ証拠は、実は私が模造品を造ります際に数の都....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
右へ回転するなり。例えば、人の年齢をたずぬるとせんか。「なにがしの年は何歳なるや御分かりになりますか、御分かりになるなら左に御回りを願います」というときは、すな....
五重塔」より 著者:幸田露伴
小癪なとも恩知らずなともおっしゃらず、どこまでも弱い者を愛護うて下さるお仁慈深い御分別にも頼り縋らいで一概に厭じゃとは、たとえば真底から厭にせよ記臆のある人間の....