御前試合[語句情報] » 御前試合

「御前試合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御前試合の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
意味から、毎年この四月の月の黄道吉日《こうどうきちにち》を選んで、何等か一つずつ御前試合を催す習慣であったのがそれですが、犬にのぼせ上がっていても、感心にその年....
深夜の市長」より 著者:海野十三
氏だった。 「しかし僕は市会と市長との対立に、只ならぬ殺気を感ずるよ。これが昔の御前試合の立合ででもあったら、横から出ていって立合を中止させたいところだ。手に真....
寛永武道鑑」より 著者:直木三十五
々に、一手二手の稽古をつけて、夜詰の衆の溜り前の廊下へかかってくると 「荒木が、御前試合の中へ加わったというのは――そんなにいい腕かのう」 一人が、腕組したま....
白い壁」より 著者:本庄陸男
まいを正し、ごくりと唾をのみこむ音が聞えるのであった。教師はもうやけくそになって御前試合の一くさりに手ぶり身ぶりまで加える。その最高潮に達したところで、席の真中....
青春論」より 著者:坂口安吾
している。小次郎の試合では、相手が鞘を投げすてるのを逃さなかったし、松平出雲守の御前試合では相手の油断に目をとめると挨拶の前に相手を打ち倒してしまった。 武蔵....
安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
は、樋口家の口伝のものとは異っていて、樋口家にとっては口伝よりも不利である。寛永御前試合に活躍したという定勝の名も、虎の巻の伝統には現れてこないのである。寛政の....
花咲ける石」より 著者:坂口安吾
悪評を得た。 しかしながら、昔の剣法は実戦のために編みだされたもので、いわゆる御前試合流の遊び事ではなかったから、剣の心構えというものも実は甚だしく切迫してい....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
寄垣《かりやよせがき》のうちにて、両人の吟味問答をお聞きになる」 吟味、捕物の御前試合《ごぜんじあい》などはまさに前代未聞《ぜんだいみもん》。さすがに、両奉行....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
為転変《ういてんぺん》の世の中。きのうまでは江戸一の捕物の名人。将軍の御前で捕物御前試合の勝名のりをうけたほどの身が、きょうは丸腰にされて揚屋《あがりや》の板敷....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
顎十郎のほうは、ひょろ松にしてみればなんといっても以前の主人すじ。いわんや、捕物御前試合で勝名のりをうけたほどの推才活眼《すいさいかつがん》、師匠とも先生ともあ....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
伝などの武勇伝物というのも、筋はみな大同小異、娘を助ける、狒々が出る、敵を討つ、御前試合をやる。 しかしこれがなかなか馬鹿にできない読者を持った時代があるとみ....
随筆銭形平次」より 著者:野村胡堂
で、しかも非常に有効なものがあったとすれば、それは実に魅力的な存在で、すでに寛永御前試合の毛利玄達の手裏剣といったものが、いと面白く講釈師の張扇《はりおうぎ》の....