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「御台〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御台の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幻談」より 著者:幸田露伴
まして、明治の末頃はハタキなんぞという釣もありました。これは舟の上に立っていて、御台場《おだいば》に打付ける浪《なみ》の荒れ狂うような処へ鉤《はり》を抛《ほう》....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ってのご沈着ぶりを示しながら、定めのとおり九ツのお城太鼓が打ち出されますと、右に御台《みだい》、左にご簾中《れんちゅう》を従えさせまして、吹上|御苑《ぎょえん》....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
んぞ聞き尋ねに参った者がござったか!」 「ござりました、ござりました。名は岩路、御台《みだい》さま付きの腰元が、なにやらうろたえ顔にこっそりと参りましてな、いや....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
すのおしとねに、一匁いくらという高直《こうじき》のお身おからだをのせながら、右に御台《みだい》、左に簾中《れんちゅう》、下々ならばご本妻におめかけですが、それら....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
も賭けがしてあったか」 「へえい。ご存じかどうか知りませぬが、あの別嬪の女の子は御台様付《みだいさまつき》の腰元中で、一番のご縹緻《きりょう》よしじゃとか申しま....
修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
という。北条がそれほどに尊いか。時政も義時も予の家来じゃぞ。 行親 さりとて、尼御台もおわしますに……。 頼家 ええ、くどい奴。おのれらの言うこと、聴くべき耳は....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の年の八月には三隻の英艦までが長崎にはいったことの報知も伝わっている。品川沖には御台場が築かれて、多くの人の心に海防の念をよび起こしたとも聞く。外国|御用掛の交....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
城大奥の内部を細かに視察することを忘れなかった。彼は簾の隙間を通して二度も将軍の御台所を見ることができた。彼女は美しい黒い目をもち、顔の色が鳶色に見える美人で、....
鉄面皮」より 著者:太宰治
の如し、将軍家御|疱瘡に依りて御出無し、前大膳大夫広元朝臣御使として神拝す、又|御台所御参宮。十日、庚戌、将軍家御疱瘡、頗る心神を悩ましめ給ふ、之に依つて近国の....
超人間X号」より 著者:海野十三
た機械人間にちがいない。だが、ふしぎだ。何者がその機械人間を動かしているのか。制御台《せいぎょだい》のところへ行ってみれば、分かるんだが、ああ、わしは目が見えな....
錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
欣弥の目くばせに、一室にかくる。 欣弥さんはお奉行様じゃ、むむ、奥方にあらず、御台所と申そうかな。 撫子 お支度が。(――いい由知らせる。) 村越 さあ、小父....
雪の宿り」より 著者:神西清
飾り金銀をちりばめ、その費え六十万|緡と申し伝えておりますし、また義政公御母君|御台所の住まいなされる高倉の御所の腰障子は、一間の値い二万|銭とやら申します。上....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
るほど、こいつも処世術だ。語尾を暈して胡麻化してしまう。偉いぞお菊、その呼吸だ。御台所に成れるかもしれねえ。俺はお前の弟子になろう、ひとつ俺を仕込んでくれ」 「....
夫人利生記」より 著者:泉鏡花
…… われら町人の爺媼の風説であろうが、矯曇弥の呪詛の押絵は、城中の奥のうち、御台、正室ではなく、かえって当時の、側室、愛妾の手に成ったのだと言うのである。し....
清心庵」より 著者:泉鏡花
(可愛い児とさ、)とお笑いなすった。 うむ、こりゃ仔細のないこった。華族様の御台様を世話でお暮し遊ばすという御身分で、考えてみりゃお名もまや様で、夫人という....