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「御地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虚構の春」より 著者:太宰治
《たる》お送り申しあげましたところ、御手紙に依れば、キウリ不着の趣き御手数ながら御地停車場を御調べ申し御返事願上|候《そうろう》、以上は奥様へ御申伝え下されたく....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
のべず》。追て其地にて御面会の上|篤《とく》と御協議申上度と存候。 「博覧会にて御地は定めて雑沓《ざっとう》の事と存候。出立の節はなるべく急行の夜汽車を撰《えら....
」より 著者:島崎藤村
だ。次第に家の内は暗く成った。遠く花火の上る音がした。 「残暑きびしく候ところ、御地皆々さまには御機嫌よく御暮し遊ばされ候由、目出度ぞんじあげまいらせ候。ばば死....
帰去来」より 著者:太宰治
リ一|樽お送り申し上げましたところ、御手紙に依れば、キウリ不着の趣き御手数ながら御地停車場を御調べ申し御返事|願上候、以上は奥様へ御申伝え下されたく、以下、二三....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を抱いて、 「与八さん、それはよい功徳《くどく》をなさいましたね、大菩薩峠の上へ御地蔵様をお立てなさいまして」 「ああ、功徳というほどのことでもありませんが……....
出奔」より 著者:伊藤野枝
はり涙溜めて志保子に先生のことを話した。 登志子はすぐ先生の手紙を読んだ。 「御地からの手紙を見て電報を打った。意味が通じたかどうかと思って今も案じている。金....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
は、日本の仏像の総元締、神様でいえば伊勢の大神宮様と同じこと。 大神宮様所在の御地を神都と呼ぶからには、ここは仏様の仏都ともいうべきところだと説明する。 米....
おとずれ」より 著者:国木田独歩
かようにもなしたまえと書き添えて貴嬢の写真一枚はさみあり、こは貴嬢がこの正月五日御地より送りたまいし物の由。さてわれにも要なき品なれば貴嬢に送り返すべきなれど思....
恩人」より 著者:豊島与志雄
空間に定めて、それから封を切ってみた。断片的な簡短なる文句が続いている。 一度御地の旧物を訪わんと存候えど、閑暇――閑暇はあり乍ら心臆して未だその期を得ざるま....
香奠」より 著者:豊島与志雄
のことでした。彼は孟宗竹の鉢植を抱えて飛び込んで来ました。勿論孟宗竹と云っても、御地にあるような大きなものではなく、手首くらいのものですが、それが四五尺ずっと二....
次郎物語」より 著者:下村湖人
れには、四角ばった時候の挨拶のあとに、次のような文句が書いてあった。 「本月八日御地に参上の用件これあり、その節は久々にて次郎様にもお目にかかり度、それを何より....
雷嫌いの話」より 著者:橘外男
有難き仕合せに御座候、とか何とか書いて、無暗やたらに出した覚えがある。 一つ、御地では夏、雷が大変屡々に鳴るや? 二つ、かなり烈しく鳴るや? |貴下に忠信な....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
置すること (二)偶像の周囲に光明をえがくこと (三)神前に礼壇を設け、その上に御地敷をしくこと (四)壇の上にろうそく台、花瓶を並列すること (五)酒および食....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
た。六条村年寄の留書に 今度備後国茶筅共と、我々共触方の義に付、出入に罷成り、則御地頭様より之福山穢多頭より、京都にて皮田頭中え右出入の品委曲に申上度候と申、則....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
一を連れて帰るか、帰るまいか、ずいぶん苦しみ考えぬいたあげく、結局あの子ひとりを御地の他人の中に残すことに決めました。 いまは長崎の爆心地の整理も終わり、住民....