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御執
「御執〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御執の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
でございましょう。そこで金瓶梅《きんぺいばい》の方へ、この次郎太夫を持ちこんで、
御執筆を願うようなわけには参りますまいか。それはもう手前も、お忙しいのは重々承知....
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
、厳守して頂きたいと存じます。甚《はなは》だ手紙で失礼ですが、ぜひ御承諾下さって
御執筆のほど懇願いたします。『秘中の秘』編輯部。」
「ははあ、蝙蝠《こうもり》....
「虚構の春」より 著者:太宰治
まいなど、深沼家の取沙汰でございます。尚、このたびは、『英雄文学』にいよいよ創作
御執筆の由私の今月はじめの御注進、すこしは、お役に立ちましたことと存じ、以後も、....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
っとも》にうけたまわり申した。それがしよりもよくよく御意見申そうなれど、あれほど
御執心の学問をやめいとは……」 「申されぬか」 相手は眼を薄くとじたままで、や....
「旧主人」より 著者:島崎藤村
に倚《もた》れて、東京の新狂言の御噂さをなさいました。 もともと旦那様は奥様に
御執心で、御二人で楽《たのし》い御暮をなさりたいという外に、別に御望は無いのです....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
違えねえ、確にアリャ、」 と、め組は路地口へ伸上る。 六 「大分
御執心のようだが、どうした。」 と、め組のその素振に目を着けて、主税は空腹だと....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
すると、弥次右衛門はすぐに声をかけた。 「いや、しばらく……。御貴殿は手前の笛に
御執心か。」 星をさされて、喜兵衛は一言もない。抜きかけた手を控えて暫く躊躇し....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
謙遜が溢れていた。若狭守はそれに動かされないわけに往かなかった。 「さほどまでの
御執心、何とかお取計いいたすでござりましょう。」 若狭守は帰って、このことを頼....
「古狢」より 著者:泉鏡花
組の友だちが居てね。……八田なにがし……」 「そのお飯粒で蛙を釣って遊んだって、
御執心の、蓮池の邸の方とは違うんですか。」 鯛はまだ値が出来ない。山の端の薄に....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
この長歌は、「やすみしし吾大王の、朝にはとり撫でたまひ、夕にはい倚り立たしし、
御執らしの梓弓の、長弭(中弭)の音すなり、朝猟に今立たすらし、暮猟に今立たすらし....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
さである。 大浦博士がわが社の慰安旅行の一行に加わりたいという。ヤス子に寄せる
御執心のせいである。私はしらっぱくれて、意地悪くそれを匂わしてやった。私だって、....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
心は気高く、頭もよい。社員ひとしく心をうごかしているうちに、わけても半平と才蔵が
御執心なのである。 戦後派の面々は思い患うような手間のかかったことはしない。友....
「或る秋の紫式部」より 著者:岡本かの子
もなりませんね。もっと男女の愛情に対する性格を伺わなくっては」 老侍女「それほど
御執心なら、あなたこそ直接に奥様にお会いを願って、ご自分でお見分けになったらいい....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
大きな不動を作るにも立派に参考になると思って私は買ったのですが、あなたがそんなに
御執心なら差し上げます。しかし、なくなさないようにして下さい。私が参考にしたい時....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
右は阿部君のお話の大要だが、聞き違い書き違いがあるかも知れぬ。精しいことは同君の
御執筆を煩わす約束である。 今日いよいよ議事堂で山形県史蹟名勝天然紀念物の調査....