御子様[語句情報] » 御子様

「御子様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御子様の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旧主人」より 著者:島崎藤村
延しながら一つ伸《のび》をして、撓垂《しなだれ》るように奥様の御膝へ乗りました。御子様がないのですから、奥様も恰《さ》も懐しそうに抱〆《だきしめ》て、白い頬をそ....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
した。奥様は七つ違いの二十三で、御縁組になってから既う六年になるそうですが、まだ御子様は一人もございませんでした。御先代の奥様は芳桂院様と仰せられまして、目黒の....
八人みさきの話」より 著者:田中貢太郎
は住職を追って来て、彼が離屋の縁側へあがろうとするのを押えて捩伏せた。 「奥様も御子様達も、早く、早く、討手が来たから、早く、早く」 住職は捩伏せられながら叫....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ります。末筆ながら鶴子様にはどんなに御可愛らしくいらっしゃいましょう。鶴子様位の御子様を見ます度に思い出されます。毎朝小児科の方に三つ四つの床を作りに参りますが....
ほととぎす」より 著者:堀辰雄
》いものにちがいなかった。――その後一年と立たないうちに、その御方のところに女の御子様がお生まれになったとか云う事を耳にして、或日私がそれをそれとなく殿にお訊《....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の限りではございませぬ。 無論これ等の元の生神様からは、沢山の御分霊……つまり御子様がお生れになり、その御分霊から更に又御分霊が生れ、神界から霊界、霊界から幽....
「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
、身重の人の死んだのは殊に罪深いときいて居ります。身々とも御なりになったのち幼き御子様を御育になって亡い人の形見と御らんなってまだそれでも御心がいがなかったら此....
醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
った。」 そう言って、それでもまた母親は巣に坐りなおしたのでした。 「今日は。御子様はどうかね。」 そう言いながら年とった家鴨がやって来ました。 「今ねえ、....
次郎物語」より 著者:下村湖人
て?」 お民――「そう言っちゃ、いけなかったのかい。」 お浜――「だって、自分の御子様じゃございませんか。」 お民――「でも、お猿さんって言うのは、お前がつけて....
南京虫殺人事件」より 著者:坂口安吾
かどうか」 「ほかに御家族はいらっしゃらないんですか」 「奥さまも居ないし、男の御子様もいないよ。オスは今のところ犬だけさ」 「お嬢さまにぜひ会って下さるように....