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御形
「御形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御形の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
端然と金色《こんじき》に輝いていました。これは確か康頼《やすより》様の、都返りの
御形見《おかたみ》だとか、伺ったように思っています。
俊寛《しゅんかん》様は円....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
ていった。――勿論殿から拝領の品だった。追放の身にはなっても、せめてこればかりは
御形見にと思って持って来たのである。 恨んではならぬ! お護り申さねばならぬ....
「かげろうの日記」より 著者:堀辰雄
べき日になった。みんなが別れを惜しんでいる間に、父はふいと私のもとに入らしって、
御形見の硯《すずり》に何かお文のようなものを押し巻いて入れて、それからまた黙って....
「鴫突き」より 著者:寺田寅彦
知市の北から東へかけての一面の稲田は短い刈株を残したままに干上がって、しかもまだ
御形も芽を出さず、落寞として霜枯れた冬田の上にはうすら寒い微風が少しの弛張もなく....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
なし。故上野殿だにもおはせしかば、つねに申しうけ給はりなんと嘆き思ひ候ひつるに、
御形見に御身を若くしてとどめ置かれけるか。姿の違はせ給はぬに、御心さへ似られける....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
ンを持っておられました。この貴橄欖石と紅宝玉とで象眼されたバイオリンは亡き母上の
御形身であるのでござります。(間)しかし、ああ不幸にも、若様が正面の壇の上へ昇ろ....
「初夢」より 著者:正岡子規
ません。」「あなたもうそんなにお宜しいので御座いますか。この前お目にかかった時と
御形容《ごようす》なんどがたいした違いで御座います。」「病気ですか、病気なんかも....