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御志
「御志〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御志の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
はかなるわたくしの心より起りしこと故、何とぞ不悪御ゆるし下され度候。……なおまた
御志のほどは後のちまでも忘れまじく』………」 Y中尉は手紙を持ったまま、だんだ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の胸に来る。あの山城の皇居を海に近い武蔵の東京に遷し、新しい都を建てられた当初の
御志に変わりなく、従来深い玉簾の内にのみこもらせられた旧習をも打ち破られ、帝自ら....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
「目下何々慈善事業のために義金募集の挙があって、我輩も既に寸志を投じたが、君にも
御志があるならば御取次致そう」と言い出した。判事は早速承諾の意を表し、「それでは....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
惑、御返し申ますと率直に云えば、否それは悪い合点、一酷にそう云われずと子爵からの
御志、是非|御取置下され、珠運様には別に御礼を申ますが姿の見えぬは御|立なされた....
「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」より 著者:宮沢賢治
もののような柔《やわ》らかなおあしに、硬《かた》いはがねのわらじをはいて、なにが
御志願でいらしゃるのやら。おお、うちのせがれもこんなわらじでどこを今ごろ、ポオ、....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
らん。さりながらも、日本国に、そこばくもてあつかうて候身を、九年迄御帰依候ひぬる
御志、申すばかりなく候へば、いづくにて死に候とも、墓をば身延の沢にせさせ候べく候....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
は文部省が引継げりと聞く。金枝玉葉の御身を以て、斯かる山上に測候所を設立し給ひし
御志の程、世にも尊く仰がるゝ哉。殿下御在世の時、同妃殿下、登山せさせ給ひて、 筑....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
もながら、若井さんの仕打ちには私も一方ならず感激していますから、 「それは、毎々
御志有難うございます。しかし、私は、前既に充分頂いております。此金はお返しします....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
ます! ありがとうごぜえます! この通りでごぜます、お神さま。兄きが、兄きがそん
御志、どんねえにありがたく思いますべ。……それにつけても、村方の百姓衆一統があん....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
けは屹度お誓い申します。(と十字を切る) 女子 (感激し)誓うとおっしゃるまでの
御志、私はどうしておろそかに致されましょう。(間)はい、紅い薔薇の送り主を話せと....
「悪僧」より 著者:田中貢太郎
「近いうちに謁聖がありますから、それに応ずるが宜しゅうございます、貴君は武科が
御志願でございますけれども、まず文科をお受けになるが宜しゅうございます、今回の賜....
「古い暦」より 著者:長谷川時雨
の弟子が、すこしばかり音曲《おんぎょく》を解するので、教えておいてくださろうとの
御志であったのであろうが、御自分の作《もの》に節《ふし》がつき振《ふり》がつくと....