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御所
「御所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
雅な趣がございましたように存じて居ります。たとえば大殿様の御心もちが、あの堀川の
御所《ごしょ》に窺《うかが》われます通り、若殿様が若王子《にゃくおうじ》に御造り....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
こく》、彼等の軍勢を打ち破った浅野但馬守長晟《あさのたじまのかみながあきら》は大
御所《おおごしょ》徳川家康《とくがわいえやす》に戦いの勝利を報じた上、直之の首を....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
ながら、一句一句、重みを量《はか》るように、「その前に、今一度出仕して、西丸の大
御所様(吉宗)へ、御目通りがしたい。どうじゃ。十五日に、登城《とじょう》させては....
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
る、その上、手の届かぬ何年かの煤《すす》がたまって、相馬内裏《そうまだいり》の古
御所《ふるごしょ》めく。 その蔭に、遠い灯《あかり》のちらりとするのを背後《う....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
この二十一行なし。後単行出版に際し都合により、徒を添えたるもの。或はおなじ単行本
御所有の方々の、ここにお心つかいもあらんかとて。 明治四十(一九〇七)年一~四月....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
有ですか。 博士 若様はこの冊子と同じものを、瑪瑙に青貝の蒔絵の書棚、五百|架、
御所有でいらせられまする次第であります。 公子 姉があって幸福です。どれ、(取っ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
の袖を刎ねて、飽貝の杯を、大く弧を描いて楽屋を招く。 これの合図に、相馬内裏古
御所の管絃。笛、太鼓に鉦を合わせて、トッピキ、ひゃら、ひゃら、テケレンどん、幕を....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
じておりますような訳には参りますまいけれども、あのう、私は篠田|様と云う、貴方の
御所の方に、少し知己があるのでございまして。」 小宮山は肚の内で、これだな……....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
紐でかがった、広袖の白衣を纏い、そして下に緋の袴を穿いて居るところは、何う見ても
御所に宮仕えして居る方のように窺われました。 意外なのは、この時初めてお目に懸....
「あのころ」より 著者:上村松園
ます。 葉茶屋 それも間もなくのことで、御一新になり、天子様が
御所から東京の宮城へお移りになられたので、京都は火の消えたようにさびれてしまい、....
「あゝ二十年」より 著者:上村松園
よかったことは、ちょうどこのたび皇太后陛下には京都においで遊ばされ、半月あまりも
御所に御駐輦に相成ったことでございました。私は三室戸伯のお導きを得まして、作を携....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
した時、三室戸様が御上洛なされ「なかなかの力作だ、是非、六月の行啓に間に合わせ、
御所で上納できるよう一層励んで下さい」といわれました。 遂に、六月二十日、「雪....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
がね、内裏様が一対、官女が七人お囃子が五人です、それについた、箪笥、長持、挟箱。
御所車一ツでも五十両したッていいますが、皆金蒔絵で大したもんです。 このお雛様....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
、身上のありッたけを台箱へ詰め込んだ空車をひいて、どうせ、絵に描いた相馬の化城古
御所から、ばけ牛が曳いて出ようというぼろ車、日中は躄だって乗りやしません。 ご....
「活人形」より 著者:泉鏡花
ずらりとこの家を見廻し、「ははあ、これは大分古い建物だ。まるで画に描いた相馬の古
御所というやつだ。なるほど不思議がありそうだ。今に見ろ、一番正体を現してやるから....