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「御拝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御拝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
げ》をするどころか、そのままそこへひれ伏しながら、まるで帝《みかど》の御出ましを御拝み申す時のように、礼を致したではございませんか。外の騒動に気をとられて、一し....
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
御供揃《おともぞろ》い相済み、市川村へ御成《おな》りあり。鷹《たか》には公儀より御拝領の富士司《ふじづかさ》の大逸物《だいいちもつ》を始め、大鷹《おおたか》二基....
文七元結」より 著者:三遊亭円朝
くの事で解りましたから、御返金に参りましたが、慥《たし》か此れは角海老さんとかで御拝借の財布だそうで、封金のまゝ持って参りましたから、そっくりお手許《てもと》へ....
まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
らのお家《うち》がぼうともえた。 ねこと王さま さてもこのたび、ねこが王さまに御拝謁《ごはいえつ》、 ごぶじにおさまりゃ、しあわせだ。 がァがァ、がちょう ....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
、旧来御恩を受けながら其のお屋敷を出るとは、誠に不忠不義のことゝ存じたなれども、御拝領の品を失い、殊に若江も妊娠いたし奉公が出来んと申すので、心得違いの至りでは....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
あった。 宰領は半蔵の前に立って言った。 「旦那、これは今度、公儀から越前様へ御拝領になった綿羊というものです。めずらしい獣です。わたしたちはこれを送り届けに....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、蛇の目の女だけが提灯を持って、参籠堂の前まで下りて来ました。 わざと正面の御拝《ごはい》のある階段からは行かないで、側面の扉をほとほとと叩いて、 「御免下....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
に、三斎はこんな事を言った。その頃彼はもうかなりの老年だった。 「今度権現様より御拝領になりました虚堂の御懸物は、天下一と承りますにつけて、一度拝見いたしたいと....
梅若七兵衞」より 著者:三遊亭円朝
たの、笠も被らないで、そゝっかしいお方じゃアありませんか、あなたは石川様で黄金を御拝領なすったの」 七「え……何うしてお前それを知ってるえ」 内儀「何うしたって....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
りの守り刀と来ている、もう一つはズッシリとしたこの重味、この二つとも、殿様からの御拝領なんだろう、まだ結び目も解かず、封も切らずにあるやつが、手つかずこっちへ授....
」より 著者:寺田寅彦
が名を申上げて拍手を打つと花瓶の檜扇の花びらが落ちて葡萄の上にとまった。いちばん御拝の長かったは母上で、いちばん神様の御気に召したかと思われるはせいちゃんのであ....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
風に勝ってしまって……。だが僕は、しかし、一文なしです。これから帰るには、貴女に御拝借をしないと……」 この、例えようもない、解しようもない矛盾に、早苗もしば....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
、上納の御挨拶を言上に上がりました。翌日、二十五日陛下御誕辰の佳き日、三室戸様が御拝謁の折りは、丁度、画を叡覧遊ばされていらせられ、一層御満足の御様子に拝された....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
戴仕候。並、御花砌之掃除、長吏小法師と申者八人にて相勤、御扶持頂戴仕候。其上様々御拝領物御座候由承及申候。」とある。例の御厨子所の供御人などと同じく、或る時代か....
魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
代様がシャム国へ御派遣になった時、有名なワット・サーケーという寺院の御住職様から御拝領になったものですよ、あんまり大きいので平常は菱井信託の地下二階の宝物庫にお....