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御熱
「御熱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御熱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
みょうじ》などが、皆それぞれに肝胆《かんたん》を砕いて、必死の力を尽しましたが、
御熱は益《ますます》烈しくなって、やがて御床《おんゆか》の上まで転《ころ》び出て....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
らすぐ車で、近所の御医者様へ御つれ申しましたが、雨に御打たれなすったせいか、大層
御熱が高くなって、日の暮にこちらへ御帰りになっても、まるで正気ではいらっしゃいま....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
何じゃと、他流試合御所望でござるとな。このような夜ふけに参られたとはよくよく武道
御熱心の御仁と見えますな。只今御取次ぎ仕る」 のっしのっしとやって来て、ひょい....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
るであろうな」 「ある段ではござりませぬ。ざッと数えて三十人。その中でもとりわけ
御熱心な方々と申せば――」 「誰々じゃ」 「筆頭は言うまでもないこと、こちらの源....
「あめんちあ」より 著者:富ノ沢麟太郎
を眺めていた。玄関の太い石柱が見えた。彼は博士の顔を見た。 「ほ、それは大へんな
御熱心……ま、考えて置きましょう。ふ、ふ、ふ、ふッふ……」 彼は恥を感じた。…....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
やめました」 「そうでしたか、わたしも、お雪ちゃんを誘って行こうと思ったが、歌に
御熱心のようだから、一人で出かけましたよ」 「ええ、ずいぶん、あの先生偉い先生よ....
「微笑」より 著者:豊島与志雄
いフラウでも……。」 「いや君そう短刀直入に来られてはどうも……。」 「然し随分
御熱心のようだから。」 「そういえば君も随分熱心ではありませんか。」 「僕ですか....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
の治療所を訪れて、軍医部長に会い、 「毎日全従業員の検便しておられるそうですが、
御熱心な研究態度には、まったく敬服いたしております。医者がみなそのようであれば、....
「ものの影」より 著者:豊島与志雄
の新聞さえろくに覗かない彼である。 おばさんは眉をひそめて言った。 「たいへん
御熱心ね。」 「この近くに起った事件ですよ。」 「自殺でしょうか、それとも、他殺....
「雪の宿り」より 著者:神西清
参られました。そのお伴にはかならず松王様をお連れ遊ばすのが例で、御利発な上に学問
御熱心なこのお稚児を、お二方ともよくよくの御鍾愛のようにお見受け致しました。わた....
「壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
憬れておりました。そこをぜひ画道修業の為に、視ておきとう御座りまする」 「それは
御熱心な事で御座る。幸い当方に於いても、三面の奇景は申すに及ばず、異なりたる風俗....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
お年は十九なのでした。誰も惜まぬ人はありません。その小さいお姫様をよく育ててと、
御熱心なのは涙ぐましいようでした。長州からお輿入れになったとの事ですが、ただ美し....
「栖鳳先生を憶う」より 著者:上村松園
になると塾生を親切に指導され、展覧会の出品もその後で描かれたもので、その親切さと
御熱心な指導には感心さされて居りました。 東京美術展覧会に昔出品された〈西行法....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
らるる等、仏教の生活化、理想の現実化に向って力を尽されました。別して造塔、起仏に
御熱心にて、自ら七寺(四天王寺、法隆寺、中宮寺、橘寺、蜂丘寺、池後寺、葛城寺)を....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
私はただ今添田地方局長から御紹介になりました喜田貞吉でございます。本日特殊部落改善救護の事に
御熱心な諸君のこの御集まりの席へ出まして、所謂特殊部落の事に関し、不束かなる研究....