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御父
「御父〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御父の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
私《わたくし》が御迎えにまいりましたから、もう御心配には及びません。さあ、早く、
御父様《おとうさま》の所へ御帰りになる御仕度をなすって下さいまし。」
こう髪長....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
りの忠直卿は、時々こうした狂的に近い発作にとらわれるのであった。 家老たちも、
御父君秀康卿以来の癇癪《かんしゃく》を知っているために、ただ疾風《はやて》の過ぎ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
居るんです。貞造と申して、以前御宅の馬丁をしたもので、……夫人、貴女の、実の……
御父上……」 三十三 「その……手紙を御覧なさいましたら、もうお疑....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
も知れない。 主人 (なだめるように)まあ、あなたなどは御年若なのですから、一先
御父様の御国へお帰りなさい。いくらあなたが騒いで見たところが、とても黒ん坊の王様....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
りが、結論を見出さんがための筋書だったのですね」
「さようでございます。あの方の
御父上も同様の頭蓋形体だったそうですが、それもございましたのでしょう、算哲様は御....
「少年時代」より 著者:幸田露伴
に二十八宿の灸とか何とかいって灸をする人があって、それが非常に眼に利くというので
御父様に連れられて往った。妙なところへおろす灸で、而もその据えるところが往くたび....
「運命」より 著者:幸田露伴
に及べるありしが為ならずばあらず。 建文皇帝|諱は允※、太祖高皇帝の嫡孫なり。
御父懿文太子、太祖に紹ぎたもうべかりしが、不幸にして世を早うしたまいぬ。太祖時に....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
門、そうだろうが? 瓜生ノ衛門 そうでございますとも。……瓜生ノ衛門、今更ながら
御父上から受けました四十年の御厚誼、つくづくと身に沁みまする。……(涙して)しが....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
で、それが為に五百石の御加増まで頂いていらッしゃるので、お玉の父の敵は琴之丞様の
御父上、敵同士の悪縁だから、纏まりッこは無い」 「なる程、それじゃア夫婦にはなれ....
「謎の咬傷」より 著者:小酒井不木
考えてから答えた。 「有難う御座いました。もうお帰りになってもよろしいが、もし、
御父さんを殺した犯人をお知りになりたければ、夕方まで居て下さい」 「居ります」 ....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
に歌舞伎座で、森鴎外博士の『日蓮上人辻説法』というものを上演しました。その時分に
御父さんの米僊先生がまだ御達者で、衣裳とか、鬘とかいう扮装の考証をなすった。その....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
斉を得るに至ったのであった。けだし中の間の釈迦仏は太子の御為、東の間なる薬師仏は
御父用明天皇の御為なるに対して、御母間人皇后の御為に、西方浄土の教主たる阿弥陀仏....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
宗仁賢両天皇の御生父たる市辺押磐皇子の従者に、佐伯部売輪というものがありました、
御父皇子が雄略天皇の為にお殺されになりました時に、売輪は皇子の屍を抱いて離れず、....
「古事記」より 著者:太安万侶
一方は、タカギノイリ姫の命、次は中姫の命、次は弟姫の命であります。この女王たちの
御父、ホムダノマワカの王はイホキノイリ彦の命が、尾張の直の祖先のタケイナダの宿禰....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
賤視せられたものであろうと思われる。顕宗天皇元年六月、狭々城山君韓※宿禰、天皇の
御父市辺押磐皇子殺害の罪に連坐して、特に死一等を許され、陵戸にあてて兼ねて山を守....